陰謀史観 秦郁彦著
著者は「陰謀史観」の定義を「特定の個人ないし組織による秘密謀議で合意された筋書の通りに歴史は進行したし、進行するだろうと信じる見方」とする。本書掲載の検証対象の史観は、(1)「ひそかに」「はかりごと」「体系的」の3条件を満たし、(2)昭和期を中心とする日本近代史の流れに繰り返し出没して、定説ないし通説の修正を迫り、(3)それなりの信奉者を集め、影響力を発揮しているものだ。
具体的には、明治維新、日露戦争、田中義一上奏文、張作霖爆殺、第2次世界大戦、東京裁判や占領政策にまつわるもの、またナチス、コミンテルン、CIAの諜報やフリーメーソンと日本の関係も解明を進める。誰が歴史を歪めるのか。第一人者が迫る。
新潮新書 777円
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