伝説の万引きGメンが不都合な真実を告発!「お店の真の敵は万引きではない」損失1.6億円超をもたらす"本当の犯人"の正体
業界では、内部不正を「253」、万引きを「235」という隠語で呼ぶそう。誰も見ていない閉店後の店内などで、信頼されているはずの人間が不正を働く。そして年に数回の棚卸しのタイミングで、実在庫数が全然合わないとなり、発覚することが多いとのことです。
「その被害額は万引きの比ではなく、例えば2012年から2022年に起きた『253』のうち13件だけでも、その被害総額は1億6300万円超に及びます。だから、表面的な万引き対策だけにとどまらず、真の原因を追求し、コンサルティングを行い、問題を根本から解決するシステムを作る。それこそが、我々がやるべきことなのです」
自社は「警備会社」でなく「ソリューションカンパニー」
ゆえに望月さんは、現場では客の様子だけでなく、従業員や店舗のシステムも念入りにチェックし、気になる点があれば店側と一緒に対策を考えるそう。
彼が自社を単なる「警備会社」ではなく、「ロス対策のコンサルタント会社であり、ソリューションカンパニー(問題解決企業)」だと語る理由はここにあります。彼の視線が向いているのは、もはや1人の万引き犯ではなく、お店全体が抱えるもっと根深い問題なのです。
伝説の万引きGメンが長年追い続けてきた「本当の敵」。
その正体は、意外にも組織の内部にも潜んでいました。私たちがイメージするGメンの仕事は、巨大な氷山の一角に過ぎなかったのです。
しかし、その「氷山の一角」である万引きの現場でも、日々、壮絶な人間ドラマが繰り広げられています。
インタビュー後編では、望月氏の記憶に深く刻まれた「忘れられない事件」に関するエピソードを中心に伺いました。自殺を決意した母親を救った日、そして、1人の少年が自ら命を絶ってしまった悲しい事件。人の人生を左右する仕事の重みと、彼の哲学の原点が、そこにはありました。
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