伝説の万引きGメンが不都合な真実を告発!「お店の真の敵は万引きではない」損失1.6億円超をもたらす"本当の犯人"の正体

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その数十人の中でも、望月さんの観察眼は群を抜いています。一体、その“神の目”は、店内で何を見ているのでしょうか?

「まず、お客様の表情や視線と買い物のテンポ。これで大体わかります。特にスーパーにおいては、そのお店を信頼している方や、やましいことなく買い物を進めている常連さんは、商品をピックアップするスピードがすごく速い。

逆に、何か下心がある人間は、やけにキョロキョロとしていますし、動きにも迷いが生じるんです。他にもカゴの中に死角を作ろうとしているとか、要注意行動はいくつかありますね」

また、その店の将来性まで見えるというのが、生鮮食品コーナー。ここには「“宝物(ダイヤの原石)”がゴロゴロしている」と望月さんは笑います。信頼されているお店の生鮮コーナーは、お客様の滞在時間が短く、活気に満ちあふれている。それが売り上げに直結するので、“これから繁盛する店”だとわかるとのことです。

万引きをする人のタイプは“両極端”

さらに、万引きに及ぶ人物の行動には、ある特徴があると言います。

「タイプが両極端なんですよ。わざと親しげに店員に話しかけてみたり、これみよがしにつきまとってこちらの気を引いたりする人もいれば、逆に周囲の人間を排除しようと、明らかに冷たい態度をとるとか、睨むような目つきになる人もいます」

そうして観察を重ね、経験を積んでいくと、相手が何を考え、次にどう行動するかが手に取るようにわかる「無言の対話」の境地に達するそう。

「究極的には、その人がどんな生活をしているかまで想像がつくようになります。簡単なところで言えば、だらしないのか、几帳面なのか。それはね、履いている“靴”を見れば一発ですよ」

望月さん
経験に裏付けられた望月さんの言葉には確かな説得力があります(撮影/今井康一)
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