伝説の万引きGメンが不都合な真実を告発!「お店の真の敵は万引きではない」損失1.6億円超をもたらす"本当の犯人"の正体

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当時は奇しくも、日本全国でセルフサービス形式の店舗が急増していた時期。「万引きなどの不正行為を摘発・防止し、量販店のロスを減らそう」という彼のアイデアは時代の波に乗り、ロス対策の専門会社を立ち上げるや否や、大手スーパーなどから依頼が殺到。毎日のように現場に立つなかで、その才能が一気に開花していきます。

望月さんがたった一人で始めた「不正の取り締まりによるロス対策」という概念。それが、後に日本の小売業界でスタンダードとなる「万引きGメン」というシステムが、産声を上げた瞬間でした。

1カ月に186人捕捉の「神業」で警察官をも凌駕

望月さんのGメンとしての実力は、まさに規格外でした。派遣依頼を受けたスーパーなどで目を光らせるなかで、1日に最高18人、1カ月で186人という驚異的な検挙数を記録。

その腕前は警視庁の知るところとなり、ある女性警察官から「同じ店で1カ月の間にどちらが多く検挙できるか、競争しないか」と勝負を持ちかけられたことまであると言います。

結果は121対120で、見事、望月さんが勝利を収めました。

感謝状
望月さんのオフィスには、これまでに授与された感謝状が何枚も飾ってありました(撮影/今井康一)
この記事の画像を見る(8枚)

そもそも現在、万引きGメンは全国にどれくらいいるのか尋ねると、

「おそらく600~700人くらいじゃないでしょうか。でも、見ただけで怪しい人間がわかり、検挙につなげられるような“ベテラン”は、ほんの数十人だと思いますよ」

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