「土曜日は休日ですよね。予定があるので出勤できません」 展示会の「休日出勤」まさかの拒否した若手の言い分
「土曜日は休日なので出勤できません」
と言うのは「無責任」と捉えられる可能性があるだろう。そのことを本人が理解しているかどうか、その点を上司は意識すべきである。
(採用の時点で、明確に「どんな理由であれ、休日出勤はしない」と本人が明言しているのであれば、その事実を確認すべきである)
「君がコントロールできることは何か?」を問う
(2)「影響の輪」を広げる支援をする
前述した通り、展示会の開催日は「関心の輪」に属する。コントロールできない。しかし、展示会の準備は「影響の輪」に入る。ここに上司は意識すべきだろう。
たとえば、こんな支援が考えられる。
・パンフレット印刷を外注に出して、平日のうちに納品してもらう
・顧客リストの作成を、別のメンバーに協力依頼する
・展示会前日の金曜日に、全員で準備時間を確保する
このように準備を効率化させることで、平日の負担を減らすことができる。平日も負担が多いのに、休日まで出勤させられるのは勘弁してほしいと部下が思っているのであれば、効果は高いだろう。
いずれにしても上司は、何がコントロールできて、何がコントロールできないかを言葉にして部下に伝える必要がある。どんなに主張したとしても、上司でも対応できないことがあるのだ。
そして、
「君がコントロールできることは何か?」
と部下に問いかけ続けることも大事だ。
昨今は、休日出勤を強制できない時代になった。しかし会社が必要と判断した業務であれば、
「嫌なものは、嫌です」
は通らない。だからこそ、上司は平日のうちに仕事を完遂できるよう支援すべきだ。
もちろん展示会を休日に実施しないという選択肢もある。それ以外の施策で会社が期待する成果を出せばいいのだから。
しかし、その決定をくだすのは簡単ではないだろう。社内調整だけで決定できないこともある。パートナー企業との関係、同業との横のつながりなどが、複雑に絡み合っていることもあるのだから。
だからこそ上司は、コントロールできることに集中すべきだ。部下の「影響の輪」を広げる支援をし、平日の生産性アップに努めよう。
このように、スキルのみならず、仕事に対する姿勢を啓蒙することも上司の務めだ。今回紹介した「三面等価の法則」と「影響の輪」の考え方は、とても大事な概念である。部下育成に悩んでいる管理職の方々は、ぜひ参考にしてもらいたい。
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