「ペットボトル200円時代に救いの手?」コカ・コーラ、伊藤園の≪自販機サブスク≫お得度の裏側
他の競合では、サントリーが「ジハンピ」というアプリで、初回ダウンロード後に決済方法を連携すれば「ドリンク3本無料」を打ち出し、会員数を拡大させている。
原材料費や物流費など諸経費高騰で多くの商品が値上げされ、消費者は生活防衛を行う。「量販店での価格に比べて自販機の飲料は高い」という声もある。
一方、「設置に伴う人件費、機材代、稼働の電気代、商品の補充、端末投資もあり、自販機はそこまで価格戦略をとれるチャネルではない」(競合の関係者)という声も聞く。
あらためて「飲料自販機の利便性」を聞いてみた。
「お客さまが飲みたい時にすぐ飲めるだけでなく、アイス・ホットの温度管理が適切に行われているため、飲料を最適な温度で美味しく飲んでいただける点です」(山下氏)
「店舗と異なり列に並ぶ必要がほぼなく、欲しい時にいつでも手早く購入できる点が大きな強みです。また、近年は現金以外に多様な決済に対応する機種が増え、インバウンドのお客さまも手軽に利用しやすくなっています」(大西氏)
数で圧倒的な存在感を放つ飲料自販機
国内の小売業では、コンビニ店舗数が約5万6000店、スーパーマーケットの店舗数は約2万3000店といわれる(統計によって数字は異なる)。両方を足しても約8万店だ
一方、飲料自販機の数は、業界団体の日本自動販売システム機械工業会の「自販機普及台数」調査では、2024年末で「219万9600台」(前年比99.1%)。少しずつ減っているが、コンビニ+スーパー店舗の約28倍ある。自販機は“圧倒的に数が多い小売り”なのだ。
消費者意識の変化が激しい時代に、近くて便利以外の新たな魅力をどう打ち出すか。「飲料自販機のサブスク」はその答えのひとつだろう。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら


















無料会員登録はこちら
ログインはこちら