「人工透析にならずに済んだ」→【専門医が推奨】「腎臓の寿命」を長くする"すごい運動"4選

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「らくらく筋トレ」のラストは「レッグレイズ」を紹介します。

先述したように下半身には大きい筋肉が集中しているのですが、中でも背骨と大腿骨をつないでいる「大腰筋」は大黒柱のように太いのが特徴。大腰筋は人間が直立二足歩行をするのに欠かせない筋肉であり、歩行時に体を支えつつ足をしっかり上げ下げする役割を果たしています。このレッグレイズは、大腰筋をはじめとした下半身の筋肉を効率よく鍛えることができるメニューなのです。

まず、仰向けになって両足を肩幅に開いてください。次に、口から息を吐きながらゆっくりと両ひざを曲げ、お尻が少し浮くくらいまでひざを胸に引き寄せます。その後、鼻から息を吸いながらゆっくりと両ひざを伸ばしていきます。ただ、すぐに足を床に着けてしまわず、伸ばした足を浮かせた状態で5秒間キープしてください。そして、足を下ろして終了。これを5回繰り返して1セットです。

大腰筋という大黒柱の筋肉が鍛えられると、姿勢も歩行も安定します。このレッグレイズを習慣にしていれば、高齢になっても足腰を衰えさせることなく、力強く歩き続けていけることでしょう。

自宅で簡単“腎臓ケア”【レッグレイズ】(図解:『腎臓大復活』より)

1日置きに行えばОK

以上、腎臓リハビリの「らくらく筋トレ」のメニューを4つほど紹介してきましたが、みなさんどうでしょう。筋肉量維持のために取り組んでいけそうでしょうか。

4つの筋トレは、全部いっぺんに行わなくても、1日にどれかひとつを選んで行うので構いません。また、筋トレは一定の休養期間を設けながら行うほうが効率よく筋肉を強化できることが知られています。ですから、「月水金」でも「火木土」でもいいので、1日置きに行っていくといいでしょう。

もっとも筋トレ好きの方には「らくらく筋トレを毎日やりたい」という方もいらっしゃるかもしれません。その場合は「月曜・上半身」「火曜・体幹」「水曜・下半身」といったように1日ごとに鍛える部位を変えながら行うことをおすすめします。

とにかく、いちばん大事なのは長く続けていくことです。

長くやっていく中では、忙しい日もあれば、疲れてできない日、サボってしまう日もあるでしょう。でも、そんな日があっても、また再開すれば大丈夫だということを頭に入れておいてください。たとえ三日坊主になったとしても、その三日坊主を何度も繰り返していけばいいのです。ぜひ、それくらいの気軽さで筋トレに取り組んで、筋肉量をしっかりキープして腎臓寿命を延ばしていくようにしてください。

上月 正博 東北大学名誉教授、山形県立保健医療大学理事長・学長

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こうづき まさひろ / Masahiro Kouzuki

医学博士。日本腎臓学会功労会員、総合内科専門医、腎臓専門医、高血圧専門医、リハビリテーション科専門医。1981年、東北大学医学部卒業。東北大学大学院内部障害学分野教授、東北大学病院リハビリテーション部長、東北大学大学院障害科学専攻長、同先進統合腎臓科学教授を歴任。2022年より現職。心臓や腎臓などの内部障害のリハビリテーションを専門とする。2011~2021年日本腎臓リハビリテーション学会理事長、2020より国際腎臓リハビリテーション学会理事長。2018年には腎臓リハビリテーションの功績が認められ、心臓や腎臓の分野に貢献した科学者に贈られる世界的に名誉ある賞「ハンス・セリエメダル」、2022年には「日本腎臓財団功労賞」を受賞。

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