「チームの合意形成」を重視する日本型会議の問題点 多様性とスピード感を両立させる「外資系の仕事術」はどこが違うのか

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チームの仲間意識や一体感を高めるためには、管理職は日常の会話の主語を「私」ではなく「私たち」とすることが効果的です。上司と部下は、お互いが向き合っている「私」と「あなた」の関係ではなく、横に並んで一緒に同じゴールを見る「私たち」の関係にあるからです。

両者の視線の先にあるのは、仕事や業務目標、顧客やビジョンです。そこへ向かってベクトルをそろえなければ良い仕事はできません。

しかし、こと意思決定の場面においては、会話の主語を「私」にする必要があります。責任と権限の所在を明確にするためです。「私たち」で議論して「私」が決めるのです。それを成立させるためにも、会議の場に必ず意思決定者がいることが大事なポイントです。

あらゆるタイプのリーダーシップで有効な衆議独裁

衆議独裁の意思決定スタイルは、あらゆるタイプのリーダーシップで有効です。

自らメンバーを引っ張っていく牽引型リーダーシップでも、誰の意見も聞かない独断では、メンバーの多様な視点を生かすことができません。独りよがりになって意思決定の質は低下します。

メンバーを後ろから押していく支援型リーダーシップでも、チームが向かう方向は責任者としてのリーダーが決めるべきことです。もちろん、質の高い意思決定が必要です。そこまでメンバーに委ねるのは責任放棄です。

変革型のリーダーシップも、周りの意見をまったく聞いていないわけではありません。むしろ、あらゆる意見を聞いた上で、変革に向けて大胆に自分の結論を出しているのです。変革には異論がつきものです。だからこそ、普段から衆議独裁の4つのルールを徹底しておくことが大切です。

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