大御所タレントをMCに迎えたバラエティ番組が大ゴケ…「失敗の本質」見抜いた"おかんの言葉"とは

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視聴率はさんざんでした。とくに肝心のF2、F3(30代半ばから60代までの子育て世代にあたる主婦層)が見てくれていない。みなさん、なぜだと思いますか?

先に種を明かすと、「スターたちの親のようには子育てできない」から。彼らの教科書のような正しい子育てが「まぶしすぎた」とでも言いましょうか。

スターの親たちは共通して、「子どもたちのやりたいようにやらせていた」と証言するのです。その証言が流れるのは、家族でテレビを見てくれるゴールデンタイム。

それじゃなくても日頃から育児や家事で疲弊しているお母さん、日頃から子どもたちをガミガミ叱っているお母さんが、こんな「お手本」のような子育てを見せられたら、たまったもんじゃありませんよね。なんだか自分の毎日を否定されているような気持ちにもなったでしょう。

一緒に見ていた家族に「ママと全然、違うじゃん」などと言われて気まずい思いをしたかもしれません。チャンネルを替えられて当然でした。

これらの失敗番組はアイデアに「正義」がなかった悪いお手本です。

「じゃんけん」は、本当に必要としている人にお金を贈る、というメッセージと、マーケティングまでは正しかったのでしょうが、それを「じゃんけん」というアウトプットにしたアイデア(プランニング)に正義がありませんでした。

「スターの子育て」は、スターの育て方の秘密を伝授というメッセージは悪くなかったものの、マーケティングの段階で、ターゲットの喜ぶことを読み間違えたため、アイデア(プランニング)段階で僕らが「正義」と思ったものが結果的に、見た人を不快にさせてしまった例です。

このようにプランニングの大前提には「正義」が必要です。共感を得られないと、せっかくのアイデアも失敗に終わります。

「知識」がなければ相手を喜ばせるアイデアは出ない

プランニング(アイデア出し)をするとき、「正義」に加えて、もうひとつ大切なのは、「知識」です。当たり前のことのようですが、知識がなければ相手をおもしろがらせるアイデアは生まれません。

「知識に自信がない」と思ったあなた、がっかりしなくても大丈夫です。最初から知識がある人なんていません。誰でも調べれば知識豊富になれます。

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