エピソード記憶が鍵!「旅行の満足度」を高める裏技。旅を通して"自己肯定感"を高め、その後の幸福を得るために必要なコト

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
北海道旅行する男性
旅行の満足度を上げるためには、「エピソード記憶」を残すことが大切です(写真:Fast&Slow/PIXTA)
人に長く残る記憶(長期記憶)には、「エピソード記憶」と「意味記憶」という2種類があります。
「エピソード記憶」とは、「昨日は家族と美術館に出かけた」などというある特定の出来事に関する記憶です。「意味記憶」とは、「この標識は一時停止だ」など、学校や社会で学んだ知識や事実を指します。
認知科学の知見では、人生の充実度を高めるためには、「自分に関するエピソード記憶(自伝的エピソード記憶)」を増やしていくことが重要になることがわかっています。
では、どのような工夫をすれば「自伝的エピソード記憶」を多く残していけるのでしょうか。千葉大学大学院教授の一川誠氏が解説します。
※本稿は『ぼくら大切なことに使える時間はもう、あまりないから』から一部抜粋・再構成したものです。

「旅行体験」は具体的なエピソードとして記憶に残す

特に若いうちは、自伝的エピソードは、できるだけ具体的にしたうえで長期記憶に残すことがその後の充実感や幸福感につながることがわかっています。

たとえば、この1年を振り返ってみたとします。「とにかく忙しかったな。あっという間に過ぎてしまった」と、1年をざっと振り返った場合と、「1月にはプロジェクトのまとめができたし、春には初めてひとり旅をした。5月には趣味の大会でイベントを開催して……」と、いろいろなことを思い出せる場合とでは、どちらが自分をより評価できるでしょうか。

次ページはこちら
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事