とくに贅沢をしている感覚はない……(写真:sasaki106/PIXTA)
「◯◯が値上がりした」
そんな声を何度耳にしただろうか。
ここ数年、インフレでモノの値段がいっせいに上がり、生活のそこかしこで不安が感じられる。以前は気軽に通っていたあの店のランチが、あるときから「店に入るかどうかを検討すべきものになってしまった……」という思いは、もはや誰もが経験したものではないだろうか。
インフレそのものは必ずしも悪ではない。
ただし、一定のラインを越えた瞬間から、「給料を上げて貯蓄を増やす」という昔ながらの作戦では防ぎきれない現実が訪れる。
現役投資アナリストとして富裕層と接してきた執筆者が、その著書『投資家の母が20歳になった娘にどうしても伝えたいお金の話』の中で、インフレのしくみとは何か、なぜ投資で備えることが必要なのかを解説する。
チョコパイの値段は5倍に
韓国物価情報が発表した主要品目ごとの消費者物価変化によると、1970年のソウル市内バスの運賃は10ウォン(約1円)で、今は1200ウォン(約120円)。
50年間で120倍上がっている。地下鉄の運賃は1974年8月の開通当時の初乗り運賃が30ウォン(約3円)なのに対して今は1250ウォン(約125円)だから、なんと44.6倍だ。
思いかえしてみると、わたしが子どものころ、チョコパイは1つ100ウォン(約10円)だった。
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