ミャンマー難民ロヒンギャを見殺しにするな 日本は難民を積極的に受け入れるべきだ
今年の国際社会のキーワードは、「難民問題」かもしれない。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によると、家を追われ避難を余儀なくされている人々の数は6000万人に上っており、毎日平均4万2500人もの人々が移動を強いられているという。2011年1月に始まったシリア内乱は「第2次世界大戦後で最悪の内戦」と言われ、2人に1人が住み慣れた土地を離れざるを得ない状況だ。
とりわけ世界に衝撃を与えたのは、9月2日にトルコのボドルムの海岸に打ち上げられた幼い男児の遺体の写真だ。赤いシャツを着た3歳のアイラン・クルディ君はシリアのアイン・アル=アラブからの避難民で、ギリシャのコス島を目指していたが、ボートが転覆して溺死した。アイラン君の母親と5歳の兄も死亡したと見られている。幼い兄弟の悲劇により、シリア難民への関心は高まった。
ドイツは80万人の受け入れを表明
早速ドイツは80万人の難民受け入れを表明。アメリカは2016年の難民の受け入れ枠を7万人から8万5000人に増加させ、2017年には10万人を受け入れると発表した。難民受け入れに消極的だったフランスも、今後2年間で3万1000人を受け入れることを約束している。
安倍晋三首相も9月29日に行われた国連総会の一般討論演説で、シリア・イラク難民支援に8.1億ドル拠出することを表明。これは前年の実績の3倍にも上る額になる。
シリア難民に注目が集まる一方で、アジアの難民問題も深刻だ。UNHCRによれば、2014年にヨーロッパで難民は51%増加したが、アジアでも31%増えている。なかでも深刻なのがミャンマーだ。
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