ソロス氏が提案する「難民問題解決策」とは?

「最低でも年100万人は受け入れるべき」

 ドイツのミュンヘンに到着した難民や経済移民 (写真:MICHAELA REHLE /ロイター)

欧州連合(EU)は、域外からの亡命に対する共通政策を欠き、難民流入の急増を新たな政治危機にしてしまった。加盟各国が自国の利益だけにこだわり、亡命希望者、一般大衆、そして当局のパニックを引き起こした。

欧州の受け入れ能力を反映した総合的な危機対応が必要だ。亡命希望者を現状の居住地周辺にとどめるほうが混乱は少なく、コストもずっと低くて済む。

危機の根源はシリアだが、ほかの地域の亡命希望者や移民も忘れてはならない。また欧州の計画には、国連の権限下で世界的な関与が必要だ。シリア危機の重荷をより多くの国に分担させ、強制移住の問題に対処する世界基準を確立できるからだ。

最低でも年100万人受け入れを

ここに、6項目から成る総合計画を提言したい。第一にEUは毎年、最低100万人の亡命希望者を受け入れなければならない。十分な資金調達が不可欠で、住宅、医療、教育などの費用に充当する。

加盟国が受け入れやすいように、最初の2年間は亡命希望者1人当たり年間1万5000ユーロを提供するべきだ。トリプルAの格付けを活用して、ほとんど発行されていない長期債で調達すればよい。欧州経済に財政刺激を与える効果もある。

強制措置は極力減らし、難民を望む場所、そして望まれる場所に配置することが成功の必須条件だ。

次ページ北アフリカの経済特区や民間の資金も必要
政治・経済の人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • コロナウイルスの恐怖
  • 晩婚さんいらっしゃい!
  • イマドキのLINE事情
  • 就職四季報プラスワン
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
-

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

ログインしてコメントを書く(400文字以内)
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
<a href="https://bit.ly/2SmSYaR" target="_blank">新型肺炎で中国大停滞<br>アップル供給網に打撃</a>

新型コロナウイルスの拡大に伴う人の移動の制限によって、中国では企業活動の停滞が深刻です。iPhone生産にも甚大な影響が。組み立てを担う台湾・鴻海グループの鄭州工場は今……。「財新」特約のデジタル版連載「疫病都市」の続編です。