「ハチに2回刺されたら死ぬ」説が"迷信"ともいえないワケ…「ミツバチ」でも危険! 秋になると増える《ハチ被害》刺されたらどうなる?

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さて、人はどんな場面でハチに刺されるのか。夏秋医師は、これまでさまざまなハチ刺されの事例に接してきた。

事故の多くは、うっかりハチの巣に近づいてしまったときに起こる。気づかず巣に触れてしまったり振動を与えてしまったりすると、巣を守ろうとするハチに襲われる。

スズメバチは、山中や農道の「土中」に巣を作る種と、軒下や木の枝など「空中」に巣を作る種に分かれる。

土中に作るハチといえば、体長4cmほどにもなり攻撃性が強いオオスズメバチだ。山中での作業や農作業、草刈り、キノコ採りなどで林の中に分け行った際に被害にあう。

オオスズメバチ
オオスズメバチ。体長は27〜45mmほどと非常に大きい(写真:夏秋優医師 提供)

市街地でも遭遇する危険性

一方、キイロスズメバチとコガタスズメバチは、木の枝や人家の軒下、天井裏、崖の下、橋の欄干などの「空中」に巣を作る。里山のほか、市街地や郊外でも見られ、遠足やハイキングなどの野外活動のほか、草木の剪定や草刈りなど、非常に身近な場面で刺されることもある。

「小学生が遠足で近くを通ったときに刺されたり、家の軒先に巣を作られてしまい出入りの際に刺されたり。消防隊が消防着を脱いでかけておいた際、ハチがたまたま入り込んだらしく、袖を通して腕を刺された例もありました」

また、甘いにおいに誘われたハチに刺されるというケースも。

「キャンプやハイキングで、缶ジュースを開けることがあるでしょう。テーブルに置いた缶の中にスズメバチが入ることがあるんです。知らずにジュースを飲もうとして口唇を刺されてしまうという事故もありました。山で甘いジュースは危険です。ハチは甘い汁に集まってきますから。飲み残しの缶ジュースを放置しておくのもダメですね」

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