「ハチに2回刺されたら死ぬ」説が"迷信"ともいえないワケ…「ミツバチ」でも危険! 秋になると増える《ハチ被害》刺されたらどうなる?
ちなみに「毒のカクテル」の成分や配合は、ハチの種類よって少しずつ異なる。スズメバチ類とアシナガバチ類は免疫学的な交差反応性(毒の類似性)があるが、ミツバチ類との毒の交差性は少ないとされている。
「スズメバチとアシナガバチの毒は似ているんです。ですから、過去にアシナガバチに刺されたことがある人が、今度はスズメバチに刺された場合、アレルギー反応が出る可能性があります。
一方、毒のタイプが別のミツバチに過去に刺された人は、2回目にアシナガバチやスズメバチに刺されても、アレルギー反応は出にくいとされています」
「ミツバチ」と聞くと、アニメの『みつばちマーヤの冒険』や『昆虫物語 みなしごハッチ』、サンリオの『スウィートコロン』、昔流行った清涼飲料水の「はちみつレモン」などから、かわいい印象を持つ人もいるのではないだろうか。
「基本はおとなしくあまり人を刺さない」というが、ミツバチに2回以上刺されてアナフィラキシーを起こす例もあるという。甘く見ずに気をつけたい。
血液検査で「抗体の有無」がわかる
刺されるのが「2回目以降」の場合、命の危険もあるハチ類。自分にはいま抗体があるのか、血液検査でミツバチとアシナガバチ、スズメバチの3項目のIgE抗体を測定することができる。
抗体の有無で、次に刺されたときにアナフィラキシーを起こすおそれがあるかがわかるのだ。
では、もし抗体がすでにあり、次に刺されると危険であることがわかったら、どう対処すべきなのか。
アナフィラキシーの補助治療薬として、緊急時にアドレナリンを自己注射する注射薬(エピペン)がある。緊急時、救急車が到着するまでの間の命をつなぐための大切な存在で、全身症状が出る可能性のある人に専門医が処方している。
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