「花粉症」や「加齢臭」の対策から「美肌」の維持まで…専門医が教える5つの【賢い入浴法】とは

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ただ、皮脂が多く分泌される部位は例外です。「頭部、顔、背中の上部、わきの下、陰部、足指の間」などは、皮脂や汚れがたまりやすく、においや肌トラブルの原因になることがあります。こうした部分は、石けんを使って毎日洗うようにしてください。

美肌に重要なのは保湿です。肌の水分量は入浴中に一時的に増えますが、出た後は急激に蒸発します。ですから、保湿は入浴直後に、できれば脱衣所に保湿剤を置いて、体についた水滴を拭き取った直後に全身に塗ってください。

最近では浴室内で濡れた体に塗るタイプの保湿剤もあります。保湿剤は、セラミド、ヒアルロン酸、グリセリンなどの保湿成分を含むものがおすすめです。ただ、肌との相性があるので、自分の肌質に合ったものを選んでください。

「花粉症」を改善する温度、悪化させる温度

実は、つらい花粉症の症状を制するのは、「お風呂のお湯の温度」です。
止まらないくしゃみ、鼻水、目のかゆみ。花粉症の不快な症状は、体内で過剰に放出された「ヒスタミン」という物質が引き起こしています。花粉症改善の鍵は、このヒスタミンの分泌量をいかに減らすか、ということなのです。

ヒスタミンの分泌量は、入浴時のお湯の温度に左右されます。

花粉症を制するお湯の温度はズバリ、38〜40℃。この温度帯のお湯にゆっくり浸かると、副交感神経が優位になり、体がリラックスした状態になります。すると、ヒスタミンの過剰な分泌が抑えられるのです。

一方、花粉症が悪化してしまうお湯の温度は、41℃以上。熱めのお湯に浸かると、交感神経が刺激されて、ヒスタミンの分泌量が増加しやすくなります。

お風呂の湯気も、鼻や喉の粘膜のうるおいを保って、花粉症の症状をやわらげてくれます。鼻の粘膜の表面には、「線毛」という非常に細かい毛がたくさん生えていて、これらが動くことで、花粉やウイルスなどの異物を体の外へ運び出しています。

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