"聖地巡礼ブーム"の始まりは1980年代…超名作「尾道三部作」からだった! 舞台地となった「尾道」の《泣きそうなくらい懐かしい》風景

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そして、尾道駅から電車で20分のところにあるのが、福山市です。「ばらの町福山」としても知られ、現代を代表するミステリー作家である島田荘司氏の出身地でもあり、同地を舞台にした作品も多くあります。

福山
駅前に美しいバラが咲いていました(筆者撮影)

「のどかな港町」が登場する超人気アニメ

聖地巡礼
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そんな福山の郊外、尾道との中間点にあるテーマパークが、「みろくの里」です。

ここにある、普段は非公開の「みろくの里セット村」は、映画『座頭市』(1989年)のロケセットとして作られたもの。その後も映画『るろうに剣心 最終章 The Beginning』(2021年)など数々の時代劇のロケ地として利用されています。

みろくの里
『座頭市』のロケセットから始まり、現在はアトラクションも取り揃える「みろくの里」(写真:コニー/PIXTA)
みろくの里
昭和30年代の街並みを再現したエリアは一般でも入場できます(写真:コニー/PIXTA)

また、瀬戸内に面した美しい港町、「鞆(とも)の浦」は、JR福山駅前とあわせてハリウッド映画『ウルヴァリン:SAMURAI』(2013年)のロケ地になりました(ただし、舞台設定は長崎県だったようで、「長崎」という名前のバス停が設置されていました)。

ちなみに同地は、スタジオジブリの映画『崖の上のポニョ』の舞台ではないかともいわれています。瀬戸内海に面したのどかな港町で、情緒ある街並みは確かに「ポニョ」に出てくる景色と似た雰囲気があります。

鞆の浦
『崖の上のポニョ』の舞台ともいわれる「鞆の浦」(写真:まちゃー/PIXTA)

数々の名作の舞台となり、どこか懐かしさも感じる、尾道。それは作品を通して見てきた景色だからなのか、人生の中にある思い出と重なるからなのか。現地でぜひ体感してみていただきたいと思います。

古関 和典 ロケ地研究家、コンテンツツーリズム研究家

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こせき かずのり / Kazunori Koseki

1973年神戸市生まれ、早稲田大学政治経済学部卒業後、旅行会社に入社。映画『のだめカンタービレ』のヨーロッパロケを担当して以降、社内でチームを立ち上げ、数多くの映画、テレビドラマ、アニメ等のコンテンツ制作の業務に携わる。2016年、TIFFCOMにおいて、『日経エンタテインメント!』と共催で「全国ロケ地セミナー」を開催し、その活動が同誌でも紹介される。2023年、法政大学大学院政策創造研究科修士課程修了。

現在は業務の傍らでロケ地研究家として「ロケ地ラボ」を主宰し、各大学や地域での講演も行っている(2015年以降、内閣官房より「地域活性化伝道師」の委嘱を受け活動)。2021年、フジテレビ『超逆境クイズ!!99人の壁』に「ジャンル=ロケ地」でチャレンジャー出場、グランドスラム達成。コンテンツツーリズム学会理事。

ブログ:https://ameblo.jp/chiiki-media/

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