"聖地巡礼ブーム"の始まりは1980年代…超名作「尾道三部作」からだった! 舞台地となった「尾道」の《泣きそうなくらい懐かしい》風景

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今でも、さまざまな名作の舞台となった場所が尾道には残っています。そのうちの1つが、数々の映画に登場したレトロな「尾道本通り商店街」です。

商店街沿いにかつてあった尾道ラーメンの名店「朱華園」の近くには、『東京物語』に登場した「中央桟橋」や「尾道市役所(現在はリニューアル)」があります。

その向かいにあるのが「おのみち映画資料館」です。ここでは、『東京物語』の撮影現場や小津監督について、貴重な映像や資料を見ることができ、「映画のまち尾道」を体感することができます。

尾道
レトロな雰囲気を醸し出す「尾道本通り商店街」(写真:まちゃー/PIXTA)

ロープウェイから望む「圧巻の世界」

そして、ロケ地尾道を語るうえで欠かせないのが、「坂道」です。

瀬戸内海から尾道を眺めると、海に迫る形でそびえる標高144.2mの「千光寺山」の山麓約2kmの間に、25にもおよぶ寺院が美しく立ち並ぶ姿があります。まさに坂道を彩る美しい光景です。

千光寺山にはロープウェイで簡単に登ることができます。

尾道
「千光寺山」の斜面を縫うようにいくロープウェイ(筆者撮影)

ロープウェイ乗り場の近くには、『時をかける少女』のロケ地として有名になった「艮(うしとら)神社」があり、尾道三部作でも取り上げられ、大林監督もよく利用したカフェ「茶房 こもん」も営業しています。

艮神社
『時をかける少女」でヒロインが時をさかのぼった際にやってきた「艮神社」(筆者撮影)
尾道
大林監督も常連だったという「茶房 こもん」(筆者撮影)

ロープウェイは、『東京物語』の公開からまもなく1957年に開通。所要時間3分で、絶景の尾道の町と海を背に、千光寺の上空を通り山頂まで連れて行ってくれます。

展望台からは、2015年に日本遺産第1号に指定された「尾道水道が紡いだ中世からの箱庭的都市」である尾道の街並み、そして尾道水道の向こう側にある向島(むかいしま)などを一望することができます。

尾道
ロープウェイから望む尾道の街並み(筆者撮影)
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