東大生《鬼滅の刃》炭治郎が無限城を落下する速度を暗算→水柱・冨岡義勇のヤバさに気付いた 少しだけ数字が好きになる「手抜き」計算とは

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49×60は、前後逆にして60×49と読み替えても計算結果は変わりません。「49個入りのクッキーが60缶ある」でも「60個入りのクッキーが49缶ある」でも、クッキーの総量は変わらない。

ただ、今回は49缶しかないクッキー缶を「50缶ある」と数え間違えて計算してしまいました。60×50では、ちょうど60個だけ多くなってしまう。なので、60個引き算します。3,000-60=2,940となり、これで正しい計算結果が出てきました。

暗算のコツは「手を抜く」こと

ここまでいろいろ計算してきましたが、大体は「計算しやすい数を作って、あとから帳尻を合わせる」ことが肝でした。お察しの通り、計算が速くなるコツとは「頑張らないで計算できるフィールドに引っ張り込む」こと。もちろん仕事や研究で必要な計算は正確性が求められますが、スーパーに買い物へ出たとき「298円」とか「1,980円」とかを1円単位で正確に計算しなくても、お財布事情に支障をきたすことはないでしょう。

だからこそ、コツ③「『ざっくり』で求める」が役に立ちます。最後、炭治郎落下速度の時速を求める際には2,940×60を計算する必要がありました。でも、別に私たちには正確な速度は必要ありませんよね。大雑把に、ざっくりでいいから「こんなに速いんだ!」を実感できればそれで十分なはず。なら、2,940×60を3,000×60に読み替えても、そんなに大きな問題はありません。実際に、分速2,940m×60をすると、時速176.4kmとわかりますが、正直日常の感覚で言えば180も176.4も「めちゃくちゃ速い」の範疇であり、大きな違いはないですよね。

このコツを使えば、スーパーで買い物中に財布や電子マネーの中身を確認しなくて済むようになります。298円の商品を買ったとき、重要なのは「298円であるか否か」ではなく、「いくらあれば買えるか」なはず。だったら、298円を300円と読み替えてしまっても、全く問題ありませんよね。

計算のコツは、とにかく楽して手を抜くことです。計算が好きならともかく、苦手だったり嫌いだったりするならば、真正面から付き合ってやる必要はない。計算が好きな人ほど、こういったコツを自力で見つけていることも多いんです。計算自体の速さの前に、楽をする工夫を覚えれば、今日からは少しだけ数字が好きになれるかもしれません。

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西岡 壱誠 ドラゴン桜2編集担当

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にしおか いっせい / Issei Nishioka

1996年生まれ。偏差値35から東大を目指すも、現役・一浪と、2年連続で不合格。崖っぷちの状況で開発した「独学術」で偏差値70、東大模試で全国4位になり、東大合格を果たす。

そのノウハウを全国の学生や学校の教師たちに伝えるため、2020年に株式会社カルペ・ディエムを設立。全国の高校で高校生に思考法・勉強法を教えているほか、教師には指導法のコンサルティングを行っている。また、YouTubeチャンネル「スマホ学園」を運営、約1万人の登録者に勉強の楽しさを伝えている。

著書『東大読書』『東大作文』『東大思考』『東大独学』(いずれも東洋経済新報社)はシリーズ累計40万部のベストセラーになった。

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