東大生《鬼滅の刃》炭治郎が無限城を落下する速度を暗算→水柱・冨岡義勇のヤバさに気付いた 少しだけ数字が好きになる「手抜き」計算とは
問題は、この無限城に鬼殺隊士たちが引きずりこまれるシーンです。この無限城は、異空間に異能の力で作り上げられた「城」であり、建築基準法どころか物理法則すら無視して建造されています。一般に「無限城」と言われてイメージできるものは、平面上へ無限に広がる大広間などでしょうが、実際には大量の部屋のブロックが不規則に積み重なっていて、左右どころか上下すらもまた「無限」に続いています。コンテナを不規則に積み上げているようなイメージです。
炭治郎をはじめとする隊士たちは、この「無限」の城へ落とされるように入城しました。運よく部屋部分に落下できた隊士もいたでしょうが、炭治郎は縦穴のように広がる廊下(?)の部分へ落ち込んでしまいます。この時、彼が目にする「無限」の絶景はぜひ劇場で確認してほしいところですが、落下中の彼にそんなことを考える暇はない。
かなりの高さから落とされたのでしょう。映像を見る限り、落ちゆく穴の底は暗闇に閉ざされており、光が届かないほどの深さがあるようでした。薄暗い城内であることを差し引いても、数十メートルはありそう。普通の人間なら明らかに死んでしまいます。
炭治郎の場合には、幸運にも水柱・冨岡義勇の助けを得ることができました。独力で助かるには、どこか建物の縁を掴むか、剣技を繰り出した衝撃で落下ダメージを相殺する必要がありますが、これは非常に困難です。彼の人徳と運が九死に一生を得ました。
ただ、炭治郎の着物を鷲掴みにして助けた冨岡の握力にも注目したい。心の声を吐いている瞬間は時間が流れていないとしても、劇中で見る限りの炭治郎は、少なくとも5秒以上落下しています。それほど落ち続けるなんて、現実ではスカイダイビングくらいでしか体験できません。彼の落下速度は、どれほどだったのでしょうか。
F1レース並みの落下速度
落下速度vは重力加速度gと時間tの掛け合わせによって計算可能。重力加速度はおよそ9.8m/s²とされますから、仮に落下時間を5秒とするならば、彼の落下速度は
9.8×5=49(m/s)
と推定できます(空気抵抗などを一切無視した場合)。炭治郎の体重は公式設定によれば61kg。冨岡は秒速49mで落下してくる約60kgの物体の軌道を片手で変えたことになります。いくら柱といえども、末恐ろしい身体能力ですね。
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