「タワマンは終わった」との声も…千代田区"マンション転売規制"でバブル崩壊? 元フジアナで不動産投資家の西岡孝洋氏が指摘する「本当のリスク」

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そして、私はマンションの中でも特にタワマンが好きだ。2008年から17年間、タワマンで暮らしている。各階ゴミ置き場の自由度、空調が安定する内廊下の快適さ、ゲストルームやスタディルームの充実など、価格以上の生活の質の向上を与えてくれる存在に魅了された。

訪ねたモデルルームは30件、検討した物件は50件を超え、実際に6戸を売買してきた。宅地建物取引士や1級ファイナンシャル・プランニング技能士といった資格を取ったのも、きっかけはタワマン売買であった。

港区タワマン
最初に買った港区のタワマンからの景色。この富士山ビューが決めてだった(筆者撮影)

資産運用の面だけでなく、タワマンが好き。休みの日には、タワマン紹介動画を肴に酒を飲む。出張先に話題のタワマンがあると知れば、空き時間に現地見学に行く。

妻には「隙あらばタワマンを買おうとしている」と呆れられ、両親には「引っ越しが多すぎる」と心配されても、タワマン検索の指は止まらない。タワマンはまさに私の人生の一部でもある。

千代田区が打ち出した「異例の要請」

そのような中、2025年7月、衝撃のニュースが飛び込んできた。

東京都千代田区が、不動産大手で構成される不動産協会に対し、市街地再開発事業などで販売するマンションについて、引き渡しから原則5年間の転売禁止、同一名義での複数戸購入禁止を盛り込むように求める要請を出した、というのだ。

このニュースを目にした複数の知人から私宛にこんな質問が届いた。「これでタワマンバブルは崩壊しますか?」と。

そこでこの機会に、①はたして今はバブルなのか ②マンション購入におけるリスクとは ③リスクを回避する次の一手とは、という問いについて考えてみた。

かつて、「タワマンに住んでいます」と伝えると、「エレベーターは待つ?」「本当にタワマンカーストは存在するの?」といった生活の質問が多かったと記憶している。

しかし、今は違う。「いくらで買ったの?」「どれくらい(価格が)上がった?」「含み益はどうするの?」という資産性の問いばかりに変化したのだ。

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