たしかに、外食の他業態に目を向けると、ファミレス各社では酒類とつまみのセットメニューが提供され、喫茶店プロントでは17時以降をバー形式に転換した。吉野家でも缶ビールと牛皿につまみ2品を合わせた「吉呑みセット(税込1100円)」を始めている。昨今の物価高も拍車をかけ、飲食業態が総じて手軽なアルコール提供に乗り出している機運は納得できる。
逆にこれまでファミレスや喫茶店のリピーターが、居酒屋業態に流れてくる機会も増えている。世間ではコロナ禍などの影響で、居酒屋離れといわれるものの、苦境の裏では新たな潮流や需要が芽生えていると言えそうだ。
居酒屋業態はこうした潮目をくみ取って、新陳代謝を繰り返すことに活路を見いだせるはずだ。

今は試行錯誤をしている段階
事実、2025年3月期のチムニーの業績を見ると、売上高は前期から1.9%増の262億1900万円となっている。営業利益は前期から29.0%減の9億2300万円となっているものの、将来の収益性を上げるため、先行コストをかけて試行錯誤しているようだ。
今後チムニーは、こうした時流の移ろいにどう対応していくのか。注力する新業態とともに、後編で詳報する。
後編はこちら⇒「コロナ禍で消えた2軒目需要」海鮮居酒屋≪はなの舞≫が、入れ替わった客層向けに打った新たな手とは?
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