「1on1で本音なんか言わないですよ」――部下が心を閉ざす上司、すべてを打ち明ける上司の"普段の態度"

普段から話を聞く姿勢がない上司は、本音や不満を話してもらえるような1on1にはなりません(写真:アン・デオール /PIXTA)
今、多くの企業が人手不足に悩み、離職を防ぐことは喫緊の課題となっています。離職を防ぐためには部下の悩みを把握し、その悩みを解消することが必要です。
その悩みを把握しようと1on1を実施する会社は数多くありますが、ただ、部下の悩みを把握できていないまま1on1を行っている会社は少なくないという調査結果も出ています。
そこで、経営心理士として1200件超の経営改善を行い、経営心理士講座を主宰する、一般社団法人日本経営心理士協会代表理事の藤田耕司氏の著書『離職防止の教科書――いま部下が辞めたらヤバいかも…と一度でも思ったら読む 人手不足対策の決定版』から一部を抜粋・再編集し、1on1で部下の悩みを把握するうえで盲点になりがちな点についてお伝えします。
1on1に関する衝撃的な調査結果
ここ数年、1on1を導入する会社が増えています。
1on1は部下の本音や悩みを把握し、その内容に上司や会社が対処することによって離職防止やモチベーション向上につなげようとする施策です。
ただ、その1on1について、驚くべき調査結果があります。
パーソル総合研究所の「職場での対話に関する定量調査」によると、上司との面談において、どれだけ本音を話せているかについて、41.6%の方が「全く本音で話していない」と回答しています。
この結果からも、多くの上司が部下の本音や悩みを把握できていないことがうかがえます。
この点、普段の業務において部下に対して次のような態度をとっている上司は、1on1の際に心を開いてもらいにくく、本音や不満を話せてもらえない傾向にあります。
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