「商売に失敗する人」が絶対気づかない思考法 数字ありきで考えるのは危なすぎる

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常見:この本「はじめての社内起業」、見た目はフレームが書いてあったりしてMBA本に見えるところはあるけど、でも根っこのところで会社を使って何かやるという魂を感じました。会社は最高の居場所だと思うから、「お前普通に頑張れよ」と思ってね。

石川:独立すると、組織にいたらできたな、ということはたくさんありますよね。

常見:どうです、どんな社会人を増やしたいです?

石川:自分が主体的にいってほしいですよね。自分に「主」があって、会社があるのか、自分が「従」の中にいるのか。もちろん簡単に「主」になるのは難しいですし、なったらなったで叩かれるんでしょうけど、そういう人が増えてほしいなと思いますね。

事業は、何をもって成功したと言えるか?

常見:新規事業といえば、「R25を俺が立ち上げた」という人って、何人もいるよなって思ってバカにしていて、私は「アレオレ詐欺」と呼んでいるんですけど(笑)、一方でいい部分もあると思っていて、「あれは俺がやった」って言える人が多い仕事は、会社としていい仕事だと思うんです。

石川:僕も、「事業は何をもって成功したと言えるか」と質問すると、「黒字化したときです」とか「目標の10億いったときです」「上場したときです」とかいろんなのがあるんですが、

僕の中では「あの事業は俺が立ち上げた」って言う人が10人出てきたら成功だったんじゃないかなと。オールアバウトは結構いるんですよね。「あれ立ち上げたのはあの人なんですよね?」と言われて、「え。あいつか」と思うこともあるんですけど。自負を持って、自分の事業だと言えるのはすごく幸せなことですよね。

常見:石川さん、このあとどうするんですか? この本が出たあとの野望だとかビジョンだとかありますか。

石川:おかげさまでいろんな会社から「うちの新規事業を」という話をもらうので、今いろんな会社の新規事業をお手伝いするのが楽しくてしょうがないですよね。業種によってバラバラだし、社風によってばらばらだし。「あ、こういう会社があるのか」「ワンマン社長がやるとこんななるのか」とか、いろいろなケースを見るのがおもしろいので、ケースをたくさん知りたいですね。

常見:僕が今執筆中の本で伝えたいことが、「会社は究極のソーシャルネットワークであり、ビジネススクールである」ということ。会社だからできることが、まだまだたくさんあると思うんです。

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