独居老人が団地で閉じ込められ事件簿、住民が一致団結で救出大作戦!「どの部屋にどんな人が住んでいる?」知っていたから命が救われた

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A君「ドアラッチの部品は交換せなあかん。ドア枠はパテで埋めてもいいし、木材で補修することもできる」

私「わかった。24時間駆けつけサービス(仮称)の人らが来たら、相談してみる」

任務を終えたA君は、もう玄関に向かっています。

後処理を託された私が、あわてて「今度改めてお礼するな」と伝えると、「お礼? そんなんいらん」と言い残して、帰っていきました。かっこよすぎです。

イラスト
A君は親の代からの住人で、Yさんはお隣さん。ところが人見知りの母はどちらとも話したことがなく、すぐにはお礼の言葉が出ませんでした(イラスト/てぶくろ星人)

家族がそろってポンコツだったらどうするか?

A君、Yさん夫妻、弟の妻を次々と送り出し、嵐のような一日が終わろうとしています。現場に残ったのは居住者である母と、長女の私。ぐったりしている私を横目に、母は彫り出された金具の回りをテキパキと掃除しています。その姿はどこかうれしげ。閉じ込めに遭ったショックよりも、久しぶりに自宅に人が集ったにぎわいや必死になって助けてもらった喜びのほうが上回っているのでしょうか? 私よりずっとしっかりして、ずばっと鋭い指摘をしました。

母「もう24時間駆けつけサービス(仮称)はキャンセルしたら?」

私「え? じゃあドアの補修はどうするん?」

母「そんなん来年でええやん」

言われるまま私が24時間駆けつけサービス(仮称)に電話をかけると、オペレーターから「もう出発してそちらに向かっているので到着を待ってください」と言われました。

「夜10時着と聞いていたのに?……なんでやろ?」

狐につままれたような気持ちで到着を待っていると、果たして8時半ごろ、24時間駆けつけサービス(仮称)が到着しました。

私「お騒がせして申し訳ありません。実は母はもう出てこられました。夜10時到着と伺っていたので、キャンセルの電話をしたところなのですが」

サービスの人「あれ? こちらは20時~21時着とお伝えしましたよ……」

「にじゅうじからにじゅういちじ」と「じゅうじからじゅういちじ」。

音で聞いただけだと間違えても仕方ないようなあるあるなミス。

どうやら弟の妻が「夜8時~9時」を「夜10~11時」と勘違いした模様です。

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