「から揚げの天才」の栄枯盛衰から数年、ワタミが「サブウェイ」とともに拡大を狙う店の”正体”。日本流・新スタイルの出店も実力は…?

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ワタミはもうFCは懲りたか…と思いきや、次はサブウェイの買収によりFC店を抱えることになった。およそ180店舗あるサブウェイのFC加盟店が一気にワタミの傘下となった。サブウェイもTGIフライデーズと同様に、日本法人の買収と同時にサブウェイのマスターフランチャイズ権を獲得している。こちらは今後20年間でFC含め3000店舗体制を目指しているという。

直近の2025年3月期の決算説明会資料にも「FC展開加速」の文字が躍る。ワタミのフライドチキン業態「bb.qオリーブチキンカフェ」も、現在2店舗のFC加盟店がある。

ワタミのFC戦略としては、このサブウェイやbb.qオリーブチキンカフェは小商圏の業態として小型店舗を中心にFC展開を行う。一方で、TGIフライデーズは大商圏業態として、(半分になったとはいえ)50坪規模の大箱である程度の資本力を持つ加盟店に向けてFC展開を進めていくようだ。

これを機に、ワタミがフランチャイザーとして躍進する可能性もあるのかもしれない。

決算資料
決算資料にも「FC展開加速」との文字(ワタミ「2025年3月期決算説明会資料」より)

「45カ月連続昨対超え」というTGIフライデーズに行ってみた

以上はワタミが開催したメディア向けの内覧会からの情報だが、実際の店舗はどのような感じだろうか?

新店舗の「TGIフライデーズ 神奈川芸術劇場店」は、開業したばかりでオープン景気があったりお客も様子見で利用したりして、まだ本調子でない可能性もある。そこで筆者は日本1号店である「TGIフライデーズ 渋谷神南店」に足を運んでみた。

TGIフライデーズ渋谷神南店
1999年から26年にわたり営業する「TGIフライデーズ 渋谷神南店」(筆者撮影)

平日の14時ごろに入店すると、ランチピークは過ぎていることもありお客はまばらだ。1人で訪れたが、席が空いているので窓際の広々とした4名テーブルに案内してくれた。

ワタミいわくTGIフライデーズの売り上げは「45カ月連続で昨対超え」というが、わりとゆったりしていた。もちろん、訪れた時間帯が時間帯なのもあるが。

店内
100坪以上の店内は、中央が一段高くなっておりそこにバーカウンターが。筆者の訪問時は空いていたが、お客が賑わえばライブ感が生まれそうな空間だ(筆者撮影)
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