常連さんに麻婆豆腐を振る舞ったスナックママ、《自家製豆板醤》で"高級中華と遜色ない味"を実現→「麻婆豆腐の素」が大反響になるまで
それにはまだ壁があるという。まずは「自家製豆板醤」の価値をきちんと伝えていくこと。自家製で最低でも1年は寝かせているため、作るのにも時間がかかる上に、値段もその分上がる。
「うちの素は700円(※直売価格)なので、スーパーで買える麻婆豆腐の素の数倍します。人によってはある程度高いという感覚を覚えるかもしれません。その値段の価値をどう伝えていくのかが課題だなと」(坂口さん)
知ってもらうために店舗オープン
自慢の麻婆豆腐の味を直接体験してもらうため、2023年に麻婆豆腐専門店「熊本敏敏」をオープンした。

「素を売るために始めました。食べてもらわないことには魅力は伝わりませんし、まずは名前を知ってもらいたかったんです」と坂口さん。
興味深いのは、通常の「店を開いてから商品開発」ではなく、「素を開発してから店を開く」という逆の流れだったことだ。
坂口さんは「東京や大阪には麻婆豆腐の専門店がありますが、地方ではほとんど見かけません。新しい形を地方でも試したかった」と語る。
さらに、スーパーの中華調味料売り場では、麻婆豆腐の素が他の調味料を圧倒して売れていることも後押しとなった。これだけ浸透しているなら、まだ伸びる余地がある——そう感じたという。
「カレーやラーメンみたいに、気軽にぱっと食べて帰る存在になれたらいいですね」(ミンミンさん)

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