「お相手は"普通の人"でいい」年収700万円の40代婚活女子が望んだ"結果”――自分の立ち位置を知ったときに起こる"悲しい現実"とは

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自分の希望や理想を主張するのではなく、現状を正直に話す。さらに、相手の過去も現在も受け入れ、未来を一緒に築いていく努力をする。そうした姿勢が、いい出会いを呼び寄せる。

「この人に選んでもらえるように、私はどんな努力ができるだろう?」「私がそばにいることで、この人の人生はどんなふうに明るくなるだろう?」。そう考えられる人は、自然と相手からも大切にされ、いいご縁が育っていく。

相手がどう受け止めてくれるか

ひとみ(仮名、36歳)も、そんな姿勢を持って婚活に取り組んだ1人だ。

彼女の両親はある宗教の熱心な信者だった。自身はその宗教を信仰していなかったが、親の信仰の影響を受けながら育ち、それが原因で恋愛が結婚に進まなかったことも経験していた。

「宗教自体は自分の信念ではありません。でも、親は選べない。だから、相手がどう受け止めてくれるかだと思っています」

入会面談のときに、そう話していたひとみは、自分が申し込みをかけるよりも、自分に申し込みをかけてくれた人、お見合いから交際に進めた人との出会いを、何よりも大切にしていた。

そして、自分の背景は包み隠さず伝え、相手の受け止め方を尊重した。

その姿勢を真正面から受け止めてくれたのが、たかのり(仮名、39歳)だった。彼は、ひとみの過去も、家庭の事情も含めて「これからの人生を一緒に歩みたい」と言った。

お互いに、“選ぶ”“選ばれる”の関係ではなく、「どうしたら一緒に歩いていけるか」を考え合った末に、2人は成婚を決意した。

婚活は自分を飾り立てる場所ではなく、等身大の自分で、誰かと向き合う場所だ。心を開いてくれる人に、真っ直ぐ心を返す。その先にあるのは、条件を超えた信頼と、深い絆ではないだろうか。

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「もっといい人がいるかもしれない」「この人は違う気がする」といった、相手をジャッジするような視線で活動していたら、永遠に結婚相手は現れない。

重ねて記す。

「こちらが選んでやる」という目線ではなく、「相手から選ばれる人になる」。そんな謙虚な姿勢で相手と向き合える人が、婚活で成功できる人なのだ。

鎌田 れい 仲人・ライター

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かまた れい / Rei Kamata

雑誌や書籍のライター歴は30年。得意分野は、恋愛、婚活、芸能、ドキュメントなど。タレントの写真集や単行本の企画構成も。『週刊女性』では「人間ドキュメント」や婚活関連の記事を担当。「鎌田絵里」のペンネームで、恋愛少女小説(講談社X文庫)を書いていたことも。婚活パーティーで知り合った夫との結婚生活は19年。双子の女の子の母。自らのお見合い経験を生かして結婚相談所を主宰する仲人でもある。公式サイトはコチラ

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