「東洋経済の社員は仕事をせず囲碁をしている」との噂も流れた…【渋イイオフィス探訪】東洋経済新報社の“1961年竣工”本社の知られざる実態
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ライター・山田窓さんが「渋イイ」オフィスビルを巡る連載、スタートです(筆者撮影)
再開発でなくなりつつある、古いビル。
華やかな最新のオフィスビルが注目を浴びがちだが、あえて歴史ある昭和のオフィスビルに焦点を当てて、「60年代ビルが大好き」というライター山田窓氏がその魅力を掘り下げる本企画。
日本の建物は50年経つと文化財の対象になるというが、そんな現役かつ文化財級の「渋イイ」オフィスビルを巡り、今も愛され、使い続けられる理由を探っていきたい。
記念すべき第1回はこの東洋経済オンラインを運営する、東洋経済新報社の本社ビル。連載初回で、なぜ本メディアを運営する会社が舞台なのかは後編で語るとして……実は64年使い続けられる、激渋なオフィスビルなのである。
1961年10月竣工、日本橋の歴史を見守ってきた東洋経済本社ビル
東京メトロ・三越前駅から地上に出ると、今回訪れるビルはすぐそこにある。

どこにでもありそうな、ちょっと古めのビルに見えるが……(筆者撮影)
これが本社ビルの外観だ。目の前が箱根駅伝のコースになっているため、なんとなく見覚えのある方もいるかもしれない。地上9階・地下2階建てのオフィスビルで、超高層ビルに比べると、こぢんまりとした印象を受ける。

住所は日本橋本石町1-2-1。東京駅の日本橋口から徒歩5分の好立地だ(筆者撮影)
道路を挟んだ場所に日本銀行本店(貨幣博物館)、奥に三越百貨店、裏側を首都高が走っており、まさに日本経済の中心部に位置する。1961年築というと、東京オリンピックの3年前。完成当時はまだ首都高もできていなかった時代だ。
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