「便秘に悩む人」何はさておき"ぐっすり眠る"べき…《不眠》が回りまわって《便秘》につながる不思議

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そのため、夜にぐっすり眠ることは、腸の正常な動きのためにもとてもいいことなのです。

しかし、脳がストレスを感じて、夜になっても交感神経が優位なままになっていると、どうでしょう。自律神経のリズムが狂い、うまく寝付けなくなったり眠りが浅くなったりします。

そうなるとぜん動運動がしっかり行われず、翌朝うまく「出す」ことにつながらない。それを繰り返していれば当然便秘になっていきます。

「不眠」が回りまわって「便秘」につながる

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また、強いストレスを感じているわけではなくても、深夜まで仕事をしていたり、暗い中でスマホを見ながら夜更かしするなど、慢性的な寝不足状態が続いていると、これも自律神経に悪影響を与えます。

なぜなら、長期間睡眠不足が続くと、体のホメオスタシス(恒常性:外部の環境の変化に関わらず、体温や血糖値、体液の状態などを一定に保とうとする働き)が崩れてしまうからです。

ホメオスタシスは自律神経が正常に働くことで保たれています。本来は眠っているべき時間に無理やり交感神経を優位にして起きているわけですから、自律神経の自然なサイクルが乱れてきます。

するとやはり、睡眠の質が悪くなる→腸のぜん動運動が悪くなる→「食べて出す」のプロセスが滞る、ということになっていくわけです。

消化器の不調でいらっしゃる患者さんは、たいてい睡眠不足です。やはり、快眠が快便につながるのです。

川本 徹 犀星の杜クリニック六本木院長

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かわもと とおる / Toru Kawamoto

1987年筑波大学医学専門学群卒業。専門は消化器外科。みなと芝クリニック院長などを経て、2022年より犀星の杜クリニック六本木院長。著書に『結局、腸が9割 名医が教える「腸」最強の健康法』など.

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