「便秘に悩む人」何はさておき"ぐっすり眠る"べき…《不眠》が回りまわって《便秘》につながる不思議

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本来自然に副交感神経が優位になる時間帯の夕方から夜には、間接照明など暗めの照明が適しています。夜10時以降はパソコンやスマホをできるだけ見ないようにするなどして、副交感神経が優位になりやすい生活スタイルを意識しましょう。

「脳」と「自律神経」と「腸」の連携プレーが重要

自律神経の重要性と、自律神経の状態を良好に保つ方法をご紹介してきましたが、実は「腸」の状態を良好に保てば、自律神経にもいい影響を与えられることがわかっています。

キーワードは「脳腸相関」です。脳と腸は互いに情報を送りあっています。それは、テレパシーのようなものが飛び交っているのではありません。実際につながっているのです。

というのも、腸の管を包んでいる「腸管神経」の神経細胞は、自律神経の末端部分のようなものだからです。

自律神経は、脳から大元のような太い神経が背中にある脊髄を走行し、そこから交感神経と副交感神経は、さまざまな器官へ枝分かれしてつながっています。

小腸と大腸にも両方がつながっていて、最終的には腸の中で神経のネットを作り、腸の管を包んでいるというわけです。

腸の中では、2種類の神経がその時の腸内の環境によって、ぜん動運動を促したりゆるめたり、セロトニンなどのホルモンや、その他の生理活性物質の分泌を促すといった指令を出しています。

指令によって分泌されたものが血液の流れに乗り、脳まで届く場合もありますが、「腸管神経」部分の自律神経自体が何かで刺激され、脳にシグナルが伝わっていくこともあります。

そうやって、脳と腸は連絡を取り合い、腸の動きや気分を調節しているのです。

この仕組みが科学的にもわかってきたのは、本当につい最近のことです。このシステムを「脳腸相関」と呼び、腸の働きや不思議さ、全身への影響力の大きさを表す言葉としてとても注目されています。

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