「15分から勤務OK」「出退勤自由」愛知・春日井の《働き方が自由過ぎる》カフェに人が集まる理由とは?きっかけはオーナー自身の子育て経験

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ひきこもりの若者たちは親が健在であるうちは生活することができていても、親が亡くなった後も定職に就かなければ生活保護を受けるしか生きていく術はない。いわば生活保護受給者の予備軍といってもよいだろう。

しかし、「ワンぽてぃと」のような社会に出る前の練習の場を経て働くようになれば、納税者となるわけである。15分雇用を採用している一般企業に補助金を給付するなど行政においても支援すべきではないかと思う。

小栗さん
「ずっと飲食店で働いてきましたが、私も仕事を覚えるのが遅くて、ウサギとカメなら間違いなくカメ。弱い人間なんです」と、小栗さん(筆者撮影)

店の売り上げを考えると2名が限界

「本当はもっと15分雇用の枠を増やしたいですし、ボランティアさんにも交通費くらいは払ってあげたいと思っていますが、店の売り上げを考えると、2名が限界なんです。

行政サイドとはこれまで数えきれないほど話し合いをしてきましたが、ひきこもりであることを証明することができないため難しいと言われました」(小栗さん)

そうなると、小栗さんが言う通り、15分雇用を採用する職場を増やしていくしかないだろう。ひきこもりの若者に理解のある飲食店や美容院など個人経営の店に小栗さんは期待を寄せているが、筆者はCSR(企業の社会的責任)の取り組みとして大規模な飲食チェーンで採用されればと思っている。

もちろん、15分雇用枠で採用した従業員の指導を担当するスタッフも必要になるなど課題も多いことはわかっている。しかし、社会に、そして人にやさしい企業としてのイメージアップに繋がることは間違いない。

何よりも、厳しさだけではなく、同時にやさしさも教える社会であってほしい。若者は社会に育てられて一人前の大人になっていくのだから。

永谷 正樹 フードライター、フォトグラファー

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ながや まさき / Masaki Nagaya

名古屋を拠点に活動するフードライター兼フォトグラファー。

地元目線による名古屋の食文化を全国発信することをライフワークとして、グルメ情報誌や月刊誌、週刊誌などに記事と写真を提供。

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