「歯科衛生士が31名の大陣容!」治療から予防へ重点《歯のサブスク》を仕掛けた歯科医院が凄すぎた

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「歯科医院は、もっと予防に力をいれるべき」

66歳という年齢を感じさせない若々しさを誇る、髙橋理事長はそう力説する。

「現在、歯科医院は過去最多のペースで倒産しています。口腔内環境が向上していることや、経営者が高齢化しているといったことが挙げられるのですが、治療にのみ注力してきた結果とも言えます。治療中心の歯科医療は、『治療が終わればおしまい』という、言わば獲物を捕らえては次を探す“狩猟民族”のような考え方です。

一方、予防中心の歯科医療は、作物を育て、継続的に収穫する“農耕民族”のようなアプローチです。長期的な関係性を築くストックビジネスとも言える。しかも、患者さんは口内の健康を手に入れることで、健康寿命が延びる。僕が若々しく見えるのは、きちんと予防をしているからです(笑)」

定期的な口腔管理でも保険適用を受けられる

私たち自身、「歯や歯ぐきを予防する」という考えにいたっていないことも問題かもしれない。実は、2020年には、歯科疾患の重症化を予防するための保険適用の範囲が広がった。端的に言えば、過去に虫歯の治療をしたことがある人、あるいは歯周病の治療を受けている人などは、定期的な口腔ケア――すなわち、予防という範疇で保険適用を受けながら、お口の健康をチェックできるのだ。

1回の診療費は、3割負担でおおよそ3000円。3カ月に1度訪れば十分だという。口の健康を維持する、月額1000円のサブスク。そう考えると、歯科医院の存在が身近に感じられる。しん治歯科医院は、それを実現しているからこそ、大きな成長を遂げることができたのだ。

「現在、我々はデンタルフィットネスの考えを全国の歯科医院に普及しています。2025年7月現在、190医院が導入済みです。歯科医院も患者さんも、予防の意識が高まれば、近い将来、歯科医院は健康を支えるインフラになりえる。歯科医院も変わらなければいけません」

歯を治す場所から、健康寿命を延ばす場所に。歯科医院の可能性を、 しん治歯科医院は教えてくれる。

後編に続く→歯科医院は「斜陽産業」なのか? 倒産・休廃業が過去最多ペースの背景にある“本当の理由”

我妻 弘崇 フリーライター

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あづま ひろたか / Hirotaka Aduma

1980年北海道帯広市生まれ。東京都目黒区で育つ。日本大学文理学部国文学科在学中に、東京NSC5期生として芸人活動を開始する。2年間の芸人活動ののち大学を中退し、いくつかの編集プロダクションを経てフリーライターとなる。現在は、雑誌・WEB媒体等で幅広い執筆活動を展開している。著書に『お金のミライは僕たちが決める』『週末バックパッカー ビジネス力を鍛える弾丸海外旅行のすすめ』(ともに星海社)など。

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