地下1階の「カメクロマルシェ」も注目ポイントである。近年、商業施設で見かけることが増えた食物販+イートインスペースのゾーンだ。「カメクロマルシェ」には、「カルディコーヒーファーム」や「シャトレーゼ」といったチェーン店のほか、亀戸のある江東区で人気のアサリコロッケ「江戸 深川屋」や、老舗和菓子「深川 伊勢屋」も出店している。
徹底されたアイデンティティ
「カメイドクロック」を歩いていると、「六角形」にたくさん出会う。壁面の模様、館内の椅子、案内サイン…あらゆるものが六角形になっている。
亀戸の名にちなんで、亀の甲羅をイメージした六角形が施設のテーマに据えられているからだ。自転車の置き場を示すマークの車輪まで六角形の徹底ぶりには驚いた。


自動販売機もカメクロ模様にラッピングされている。
ハード面だけでなく、ソフト面でもとことん「亀戸」を押し出している。そのひとつが、「カメイドタートルズ」。
実は「カメイドクロック」ができる前、この地には「サンストリート亀戸」という商業施設があった。「カメイドタートルズ」は野村不動産後援のもと、「サンストリート亀戸」の元館長、観光協会、商店街で構成され、街のプロモーション活動を行っていた。
「カメイドタートルズ」の活動は2019年11月からスタートし、「カメイドクロック」がオープンした2022年4月に終了。この活動を継承すべく、同じく「カメイドタートルズ」の名前で亀戸特化型のeスポーツチームが設立された。
「カメイドタートルズ」は、「カメイドクロック」4階のフードコート奥に存在する「カメスポe-sports studio」で活動している。元祖「カメイドタートルズ」を継承する活動として、地域の情報を発信するYouTubeチャンネル「カメテレ」も開設された。
「カメイドクロック」はシリーズ化されていない、ここにしかない商業施設だからこそ、亀戸ならではのアイデンティティを色濃く表現できている。そのこだわりぶりは、しつこさを感じるほどだ。
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