
かつてこの地にあった「サンストリート亀戸」の後継である「カメイドクロック」(筆者撮影)
「古くからの下町情緒と新しさが融合して、さらに魅力的な街になった」4年前と今の亀戸の街を比べると、そう感じる。
街を、大きく変える力を持つ商業施設。人口を増やし、新たなビジネスを生むだけでなく、街のイメージや地価までも変化、向上させてしまう。
そこで本連載では毎回、さまざまな街にある商業施設を、「どのようにして街を変えたか」という観点からレポート。多様な観点から「街づくり」について考えていく。
江戸~昭和は農業地帯、工業地帯として発展
前編では、亀戸駅東口の生活利便性を向上させ、賑わいをもたらした「カメイドクロック」を取り上げた。亀戸の街にとことん密着した商業施設「カメイドクロック」によって、亀戸は下町と新しい街の雰囲気が融合する街へとアップデートした。

地域に密着している「カメイドクロック」(筆者撮影)
なぜ、「カメイドクロック」はこれほど地域に密着しているのか。その経緯を探るべく、亀戸の歴史をたどる。
さかのぼること江戸時代。亀戸が位置する江東区は、江戸に野菜を供給する農業地帯であった。特に、亀戸四丁目あたりではたくさんの亀戸大根が生産され、江戸の人たちに食べられていた。亀戸大根は明治初期まで盛んに栽培され、現在でも一部の地域で生産が続いている。
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