トヨタ設計大革命で迫る“ケイレツ”解体

 こうした設計革命の集大成ともいえるのが「トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー(TNGA)」と呼ぶ構想だ。4000~5000点に上る主要部品の半分を「世界共通構造」に、半分を「地域最適構造」に変えていく。シートを例に取れば、形状やサイズは米国、欧州、アジアの地域ごとの顧客ニーズに合わせて最適化。一方、骨格部分などは世界共通の設計にする。

RRCIのような部品ごとの原価低減活動と違い、複数車種間での部品共通化に踏み込むことで、同一部品の発注量が増え、部品コストの大幅な削減も可能になると見る。

大量受注か失注か 脱落する系列企業も

部品や設計の共通化では独フォルクスワーゲンが圧倒的に先行している。同社はエンジン、駆動系などをモジュール(機能ごとの複合部品)として開発、主要車種ごとに共通化することで開発コストを大きく引き下げたとされる。トヨタも、大きくはその方向性を目指している。

地域最適化の先行例は、10年末に発売されたインド専用車のエティオスだ。車両価格を引き下げるため、部品の7割を現地調達。エンジンやトランスミッションも現地生産が始まるため、今年末には現地調達率は9割に達する見通しだ。

トヨタの動きと呼応するかのように、系列各社も走り出している。デンソーでは、3年かけて主要製品23品目のコストを09年比で半減させる活動を進めており、11年末の時点で平均40%減まで到達した。中国などで造られた部品や資材を活用し、過剰品質を徹底してそぎ落とした。 

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