大人がハマる《アンパンマンナイト》をご存じ? 夜に映画館で『アンパンマン』鑑賞がひそかなブームに! なぜ幼児向けアニメに心奪われるの?
最新作では、アンパンマンを"お兄ちゃん"と慕う男の子・チャポンが登場する。「ヒーローになりたい!」と夢見るチャポンだが、実はチャポンはアンパンマンを倒すためばいきんまんが生み出したロボットだった――という物語だ。

「最初に脚本家の方がいくつかアイデアを出してくださり、意見を出し合う中でこの形になりました。『アンパンマンって過去にほかのキャラクターからお兄ちゃんって呼ばれたことないですよね?そういう関係性のキャラクターは面白いんじゃないですか』と。そういう単純な発想から生まれました」(岩崎プロデューサー)
「『アンパンマン』はとにかく作品数が多いので、むしろアイデアを絞り出す作業。過去にこれはやったよね、あれはやったよね、というところにすぐにいってしまうので。やっていないことを探す作業という面はあるかもしれません」(岩崎プロデューサー)
やなせたかしさんの思いを受け継ぐ
2009年には、「それいけ!アンパンマン」シリーズの登場キャラクター数が1768体として、「単独のアニメーション・シリーズでのキャラクター数」でギネス世界記録に認定されたこともあるが、その後も新キャラクターが数多く誕生している。
「ここまで長く続けてこられたのは、やなせ先生がこれだけのキャラクターを生み出してくださったおかげ。こちらから先生にキャラクターデザインをお願いすると、先生からのFAXがもうその日か、翌日には必ず届いていましたから。むしろこっちが追いつけないくらいでした」(岩崎プロデューサー)
劇場版第3作『とべ!とべ!ちびごん』の際、映画製作にあたりやなせさんは「表現は優しく、内容は高く」というメッセージを残しており、作品のテーマやキャラクター、ストーリー、テーマソングに至るまで、こだわって作品を作り続けたという。
2013年のやなせさんの逝去後も、アンパンマンの世界観に対する共通認識はスタッフの間にもしっかりと息づいている。「先生は下品な表現はやめてほしいとよくおっしゃっていました。メインのスタッフの方たちが、今も変わらずやなせ先生に尊敬と感謝を持って仕事をしてくれていて、やなせ先生ならどう描くか、ということを常に考えながら制作しています」(岩崎プロデューサー)

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