【朝ドラ】"アンパンマン誕生"裏にある意外な存在 やなせたかしがヒントを得た「名作映画」

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
朝ドラ あんぱん アンパンマン やなせたかし
アンパンマン(写真:長田洋平/アフロ)
NHKの連続テレビ小説「あんぱん」がいよいよスタートした。漫画家のやなせたかしと妻の暢(のぶ)をモデルにした物語である。やなせたかしといえば、子どもたちに人気の「アンパンマン」の作者として知られているが、ブレイクしたのは69歳のとき。30代でマンガ家デビューを果たして以来、長く不遇の時代を経験している。遅咲きだったやなせたかしは、いかにして飛躍したのか。『大器晩成列伝 遅咲きの人生には共通点があった!』の著者で偉人研究家の真山知幸氏が解説する。

銀座で観た「名作映画」からアンパンマンを創作

陰鬱な中学時代とは打って変わって、東京高等工芸学校での学生生活は、やなせたかしにとって、その後の人生に大きな影響を与える重要な時期となった。

「この東京高等工芸学校図案科はその後のぼくの人生のすべてに深くかかわってくる。この学校でなければ、今のぼくはなかったと思う」

学校では図案について学んで、授業が終われば毎日、銀座に繰り出し、最新のトレンドを肌で感じる。そんな日々を過ごしていた。

やなせは特に映画鑑賞に熱心だった。お気に入りは『巴里の屋根の下』『ル・ミリオン』『自由を我等に』『巴里祭』などの作品で知られるフランス映画の巨匠ルネ・クレールだ。

一方で『キングコング』『フランケンシュタイン』『透明人間』といった、SFやB級映画にも夢中になった。のちにこう熱く語っている。

次ページはこちら
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事