氷河期世代の中間管理職は「メンタル不調」を抱えている人が多い? 部下のメンタルケアも重要だが、まずは「自分を大事にする事」が必要な理由

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多少わがままになってもいいので、セルフケアで心身ともにゆとりを持てるように心がけましょう。

ロールモデルにならなくても、大丈夫

毎年のようにアンケートによる「理想の上司」が発表されます。

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では、私たちは理想の上司を目指すべきなのでしょうか。

答えはもちろん、「目指さなくていい!」です。私は、ロールモデルはいらないと思っています。

「社内にロールモデルがいないとダメ」というようなことを言われることがあります。これもキャリアコンサルタントの1つの意見かもしれませんが、そもそも上司とは時代が違うという点で、同じようにするのは難しいのではないでしょうか。

たとえば営業で「1日何件でも、足を使って回れ」「顔を見せてなんぼ」なんて、時代遅れもはなはだしいですよね。時代背景が違えば、同じことはできません。仮に同じことをやったとしても、周りからの評価は今と昔ではまったく違ってきます。

すばらしいロールモデルがいたとしても、その人と自分は性格も違えば、育ってきた家庭環境も違います。むしろ、ロールモデルがいることで「あの人は成功したのに、私はこれだけやってもうまくいかない」などといったように、マイナスに働く可能性さえあります。

よく、ロールモデルを作りましょう、成功者のマネをしましょうと言われますが、私はそれって本当? と思ってしまうのです。マネをするだけでいいなら、みんな成功者になってしまいます。もちろん、同じ職場に「あの人いいな」という人がいて、参考にするのはいいでしょう。ただ、その人はあなたではありません。あまり傾倒しすぎないことも心に留めておきましょう。ロールモデルに憧れるのはいいですが、大切なのは自分がどうしたいか、なのです。

ロールモデルは、今年の流行色と一緒だと思ってください。つまり、来年には変わってしまうものですし、それを無理に追いかける必要もないのです。

大野 萌子 日本メンタルアップ支援機構 代表理事

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おおの もえこ / Moeko Ohno

法政大学卒。一般社団法人日本メンタルアップ支援機構(メンタルアップマネージャ資格認定機関)代表理事、産業カウンセラー、2級キャリアコンサルティング技能士。企業内健康管理室カウンセラーとしての長年の現場経験を生かした、人間関係改善に必須のコミュニケーション、ストレスマネジメントなどの分野を得意とする。現在は防衛省、文部科学省などの官公庁をはじめ、大手企業、大学、医療機関などで年間120件以上の講演・研修を行い、机上の空論ではない「生きたメンタルヘルス対策」を提供している。著書に『よけいなひと言を好かれるセリフに変える言いかえ図鑑』(サンマーク出版)がある。

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