目の前に「見えている問題」の解決だけでは不十分な時代に突入…法人向け研修講師が"肌で感じた"人材育成の《新潮流》

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

相手が気づけていない潜在的な課題を発見し、ありたい姿を実現する解決策を考える。これは、営業だけに求められる思考ではありません。エンジニアでも、どの部署の人も一緒です。

(出所:『課題解決の思考法 「見えていない問題」を発見するアプローチ』より)

「考え方」を考える

私は現在、主に研修講師として活動しています。新卒でマッキンゼーに入社しましたが、なかなかうまく考えることができず苦労した経験があり、どのように考えたらよいかをずっと考え続けていたら、研修講師の仕事をするようになりました。

2022年に独立し、法人向けの研修講師および研修コンテンツの提供を行っていますが、最近では次のような研修のリクエストが増えています。

「発生型ではなく、設定型の課題解決を学ばせたい。若手のうちは発生型でいいが、ある程度の年次になったら設定型を学ばせたい」

こんな相談も多くいただきます。

「既存ビジネスの縮小が続くなかで、『見えている問題』を解決するだけではお客様に付加価値を提供できません。自ら課題を設定して、新たな成長や改善を実現してほしい」

システム開発会社からは、こんな相談をいただきます。

「お客様の上流の課題から解決できるパートナーにならないと、外資系コンサルにどんどん仕事を奪われてしまう。お客様の潜在的な要望を理解できなければ業者扱いされてしまう」

金融機関からの相談では、こんな話が。

「業界全体で不祥事が多く、トップダウンでノルマを現場に落とすことができない事情があり、各支店の戦略は支店長に考えてもらう必要があります。どのように考えたらいいのでしょうか。ビジネススクールで学ぶような戦略立案のフレームワークは話が大きすぎてフィット感がありません」

次ページ急成長のベンチャー企業からの声は…
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事