セイコーエプソン、新興国の開拓で業績V字回復へ《オール投資・注目の会社》

セイコーエプソン、新興国の開拓で業績V字回復へ《オール投資・注目の会社》

国内のインクジェットプリンタ(IJP)市場でキヤノンと双璧を成すセイコーエプソン。2011年の年末商戦では、長らく拮抗してきた両者の均衡が崩れた。従来40%前後で推移していたエプソンの国内シェアが55%に大きく躍進したのだ(12月単月、BCN調べ)。その背景はタイ洪水によるキヤノンの工場停止。

IJP事業の書き入れ時は年末のクリスマス商戦。国内では年賀状需要に後押しされる格好で販売台数もハネ上がる。11年の「天王山」はひとまずエプソンが制したが、「今回はいわば不戦勝」と碓井稔社長は兜の緒を締める。

国内のIJPは、成熟市場と呼ばれて久しい。特に家庭用では一家に1台が当たり前になるまで普及しているが、碓井社長は「国内も成長余地はある」と強気だ。

現在、同社が国内市場で拡販に力を入れているのが、オフィス向けのIJP。オフィス用印刷機といえば、大量印刷を得意とするレーザービームプリンタ(LBP)が常識だったが、このマーケットをIJPで切り崩す作戦だ。

「実はオフィスでの多品種小ロット印刷にはIJPのほうが向いている。しかも、LBPに比べて消費電力は10分の1程度。大型LBPのサブ機として拡販できる」と碓井社長は勝算を語る。SOHO需要や中小個人事業所向けに台数を伸ばしており、今後のオフィス向けの展開が注目だ。


ビジネスの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • 内田衛の日々是投資
  • ぐんぐん伸びる子は何が違うのか?
  • iPhoneの裏技
  • 埼玉のナゾ
トレンドライブラリーAD
  • コメント
  • facebook
-

コメント投稿に関する規則(ガイドライン)を遵守し、内容に責任をもってご投稿ください。

ログインしてコメントを書く(400文字以内)
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
電池開発でノーベル化学賞<br>吉野彰氏が示した「危機感」

受賞会見とともに、リチウムイオン電池の開発の歴史と当事者の労苦を振り返る。世界の先頭を走ってきた日本も、今後および次世代型の市場では優位性が脅かされつつある。吉野氏率いる全固体電池開発プロジェクトに巻き返しの期待がかかる。