太平洋セメントが利益重視姿勢を鮮明に《オール投資・注目の会社》

被災地は、がれき撤去が進んでおらず、道路や河川防潮堤といった生活インフラの復旧すらままならない状況。そもそも、港湾や防波堤の整備などの復興需要は、3~5年の“息の長い”話である。

太平洋セメントの東北圏のシェア(約4割)を前提に試算すると、沿岸部の復興による販売押し上げ効果は毎期約5%前後と、限定的なものになるとみられる。需要が本格化するにつれて休止していた大船渡工場の設備1基を再稼働する計画で、6月をメドに再開するとの見方もあるが、同社が今後の需給をどう判断し、早期に再稼働できるのか注目であろう。

値上げ浸透に奮闘 廃棄物処理の設備増強も

もっとも、太平洋セメントはこういった状況を打破するために、次々と積極策を打ち出している。

一つは値上げ努力だ。セメント業界は08年以降、石炭など原料の急激な上昇を受けて、需要先であるゼネコン業界に対して、製品への価格転嫁と流通業者のマージン率改善を要求してきた。ゼネコン側の激しい抵抗に遭い、値上げ幅は十分ではなく、昨年夏から少しずつ浸透し始めた程度。足元の原料価格が高止まっているだけに、再値上げの余地はある。

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