海底撈、ココス、くら寿司…。“映え”に疲れたZ世代が、大衆チェーン店に求めた新しい共感の形態
また、Z世代ならではのプレゼントとして、見た目の“高級感”を逆手に取ったユニークなアイテムが選ばれることもある。たとえば、100円ショップのおもちゃをブランドものの空き箱・紙袋に入れ替えて渡したり、スーパーで買えるお菓子を丁寧にラッピングした“ドッキリプレゼント”など、あえてチープさのあるネタ系プレゼント演出が人気だ。
もらった側も「なにこれ(笑)」とツッコめる関係性が前提で、プレゼントそのものよりも場の盛り上がりや動画映えが重視されている。これも、身内だけが見るサブ垢文化と親和性の高いZ世代らしい贈り方だといえる。
失敗をさらけ出したほうが共感を得られる
インスタのメインアカウントのフィード投稿のように多くの人に「映え」を見せつけるよりも、思いがけないハプニング写真やちょっとした失敗を写した動画をサブ垢に載せ、親しい友達だけに見せるほうが、共感やリアクションを多く得られる。
たとえば、オシャレな写真を撮ろうと花畑に行ったものの、足場に慣れず変な体勢になってしまった瞬間の写真だ。

他にも、トイレから出てきた友人のジーンズのお尻部分が大胆に裂けているという、日常生活内で想定できないハプニングの瞬間の写真などだ。

どちらも完璧とは程遠い一瞬だが、だからこそ親しい人とだけ共有したくなる。
このようにZ世代は、「多くの人」に「映え」を見せつけ合う戦いから降り始め、「親しい人だけ」に「シュールさ」を見せつけ合うという、新たな承認欲求を求めるようになってきている。
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