以前は気軽に買えていたのに…コンビニから「100円コーヒー」が姿を消した理由

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これまで、世界有数のコーヒー生産国であるインドネシアやベトナムでは、自国で生産したコーヒー生豆は外貨を稼ぐために輸出され、国内で消費されるのは生産ラインから外れた低品質なコーヒーや低価格のインスタントコーヒーでした。

しかし、経済が発展したことで高品質なコーヒーを自国でも消費できるようになり、世界の需給バランスが大きく変化したのです。

中国のコーヒー消費量が増加

また、世界第2位の経済大国である中国のコーヒー消費量は、過去10年で約150%増加しました。

都市部の若年層の間でコーヒーの人気が高まり、国内のチェーン店も急速に数を増やしています。

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これらアジアの国々のコーヒー市場は今後も拡大が予想され、世界的なコーヒー需要を押し上げていくと見込まれているのです。

こうしてコーヒー相場の上昇原因を多角的に見てみると、皆さんが何気なく飲んでいる一杯のコーヒーが、世界とつながっているという感覚が湧いてくるのではないでしょうか。

コーヒーというレンズを通して世の中のニュースに目を向けると、私たちの日常と遠く離れた生産国の事情をより身近に感じることもできるようになります。

つまり、コーヒーは世界を見るための新しい視点を与えてくれる飲み物なのです。

山本 博文 株式会社坂ノ途中 執行役員

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海ノ向こうコーヒー事業部所属。2013年から2年間、フィリピンのベンゲット州立大学に留学し、アグロフォレストリー研究所(Institute of Highland Farming Systems and Agroforestry)でコーヒー栽培について研究。現地NGO「コーディリエラ・グリーン・ネットワーク(CGN)」と協力し、農家への栽培指導や植林活動を行う。帰国後はコーヒー生産技術の専門家として東ティモールやミャンマーでコーヒー生産向上事業に従事した後、2020年より現職。 コーヒー生豆商社としての活動だけでなく、生産地への訪問や技術指導を通してフェアトレードや環境保護など持続可能なコーヒー生産のための事業を複数立ち上げるなど、業界の第一線で活躍。 アジアを含む世界各国のコーヒー産地と日本市場をつなぐ活動を行っている。

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