以前は気軽に買えていたのに…コンビニから「100円コーヒー」が姿を消した理由

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そのため、ブラジルをはじめとして化学肥料のほとんどを輸入に頼っている生産国の生産量が下がってしまうのではという懸念や、化学肥料の仕入れ価格が上がってしまうのではないかという予測が生じました。

そして、将来のコーヒー相場が上がる前に買い注文を入れようとした実需筋(コーヒー産業の関係者。投機ではなく、消費・加工を目的とした商品購入をする人々)と投機筋双方の動きによって、先物相場が高騰しました。

しかし実際には、ブラジルは順調に化学肥料を輸入することができ、それほど大きく影響は受けませんでした。

ただ化学肥料の仕入れのコストアップは免れることができず、結果的に生産コストは予想通り上がることになってしまいました。

このように、生産高に影響を与える事態が実際に起きても起きなくても、こうした「懸念」や「予測」がコーヒー相場の動向を大きく左右するということもあります。

円安・円高、コーヒーを安く飲めるのはどちらか

前述のウクライナ情勢は、為替にも大きく影響を与えました。

2022年1月の円・ドル為替は110円台で推移していたのに対し、3月には120円台、半年後の10月には150円と、円の価値がみるみる下がっていきました。

円安の状態になると、海外から輸入している商品の仕入れ値は高くなります。

日本で流通しているコーヒーのほとんどは海外からの輸入に頼っているため、為替相場はコーヒー価格に大きく影響します。

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