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アマゾンはスターリンクに続くか? ついに「衛星打ち上げ」も、"暗雲立ち込める"現実…あと1年で1591機打ち上げは可能なのか?

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  • 秋山 文野 サイエンスライター/翻訳者(宇宙開発)
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中にはアマゾン創業者のジェフ・ベゾスが宇宙開発企業「ブルーオリジン」を興して開発した大型ロケット「ニューグレン」も含まれていた。しかし3種類のロケットはまだ開発段階にあり、すぐには打ち上げを実施できない状態だった。

2023年にはカイパー衛星のプロトタイプ2機が打ち上げられたものの、契約ロケットのうちアメリカのULAが開発した「ヴァルカン・セントール」と、フランス・アリアンスペースの「アリアン6」は2024年に初飛行。ニューグレンは2025年1月まで初飛行がずれ込んだ。

2024年中にカイパー衛星の打ち上げを開始し、2024年中に最初の目標である約578機を打ち上げてサービスを開始するという目標は実現しなかった。

アマゾンの取締役会から、「アメリカで最も高頻度打ち上げの実績を持つスペースXにカイパー衛星の打ち上げを依頼しないのは誤った経営判断」と追及され、衛星通信事業ではライバルであるスペースXから3回の打ち上げを契約せざるをえなかった。

ようやく4月28日に衛星の打ち上げが始まり、最初の1回はULAの「アトラスV」ロケットに27機の衛星を搭載してフロリダ州のケープカナベラル空軍基地から打ち上げられた。

アマゾンは全衛星との通信が確立できたと発表し、衛星がロケットから分離された高度450kmから、実際に運用する高度630kmに向かって展開中だという。2回目のアトラスV打ち上げも準備中で、さらに27機を搭載する。

2年で1591機の打ち上げが可能なのか

ようやく進み始めた今回の計画だが、これから1591機の衛星を期日までに打上げなくてはならない。スペースXが6年かけて実現してきたことを、あと2年ほどで叶えなくてはならないのだ。

しかも、調達した5種類のロケットのうち3種類は、まだ1、2回の打ち上げ実績しか持たない新型ロケットである。

もしこのまま来年7月の期日に間に合わない場合、アマゾンはどのような対応を取ることになるのだろうか?

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【達成できなかれば、アマゾンにとっては痛手】

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