「抗がん剤の副作用で体がだるく筋力も低下…」それでも寝たきりは禁物 無理なく運動を取り入れる工夫とは?

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その後、桜を目当てに一丁平までのんびりと歩いたが、このコースはいきなり長い下りがあり、それから登り返しとなるので、がん患者には堪えるコースだ。ここを1時間ほどで歩き切り、目的地に到着。楽しみにしてきた桜はほぼ散っていたが、何本かの木にはまだ花が残っていた。

一丁平に到着(筆者撮影)

この日の歩行時間はトータルで4時間半程度。疲労感は残ったが無事に下山でき、久々にしては上々の山歩きだった。今後も公園サイクリングと低山ハイキングを取り入れ筋肉増強、体力復活を図っていくつもりである。

さて、がんサバイバーにとっての運動の内容であるが、WHO(世界保健機関)が推奨しているのは結構ハードなメニューだ。がんサバイバーを含め、慢性疾患を有する成人および高齢者にとって健康上有益な効果をもたらす運動として、たとえば以下のような運動を推奨している。

・週に少なくとも150~300分のややきつい有酸素運動、身体活動

・週に少なくとも75~150分の激しくきつい有酸素運動、身体活動

・主な筋肉すべてを使った、ややきつめの筋肉トレーニングを週に2回以上

有酸素運動の具体例としては、ウォーキング、自転車、太極拳、軽いジョギング、階段昇降、ダンス、エアロビクス、ランニング、水泳などが挙げられている。

その他、筋肉に持続的に負荷をかけるレジスタンス運動として腹筋、腕立て伏せ、スクワットなど、バランス運動として片足立ち、つま先立ちなどがある。

もちろん上記は一般論で、個々人の状況によって適切な運動量は大きく異なる。日常生活の中にこうした運動を取り入れるにあたっては主治医とよく相談したうえで、無理のない範囲で実施していきたい。

筆者は抗がん剤投与後3~4日後あたりに倦怠感や発熱などの副作用があらわれることが多いので、こうした時期は外して、1週間後ぐらいから運動をするようにしている。

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また低気圧や雨が近づいてきているときも体調が悪くなるので、家の中でおとなしくするようにしている。体調の悪い時に無理しては元も子もない。個人的にはこうした運動を取り入れてから食欲も増し、睡眠もぐっすり取れるようになった。

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