「2度の東大不合格」 本気で挑んで勉強したのに… 絶望の中にいた僕を救った友人からの"一言"

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今考えると本当に馬鹿な話なんですが、僕は当時、重度の卵アレルギーで、卵を使った製品を食べることができませんでした。でも、2回目に不合格になった次の日には、卵入りのケーキをわざわざ買ってきて、食べようとしたんですよね。ほとんど衝動的な行動だったと思います。

電話してきた友人からの一言

でもちょうどそのケーキを食べようとしたときに、電話がかかってきたんです。その電話は、僕の事情を知っている友達からのもので、「すごくつらいかもしれないけど、もう一回だけ頑張ってみたらいいんじゃないか」というものでした。

「俺は西岡と結構いろんなゲームで遊んで、勝ったり負けたりしたけどさ。西岡は、どんなゲームで遊んでても、負けず嫌いだから、『もう1回!』って言って、再戦するじゃないか。そんなお前が、たった2回だけ東大に不合格になった程度のことで、諦めるなんて、らしくないぜ。いつもみたいに、『もう1回!』って言って、再挑戦すればいいじゃないか」と。

それを聞いたときに、「そうか、別にもう一回やってもいいんだ」と感じたんですよね。

人生をかけて受験して不合格になっても、人生が終わるわけではない。何回失敗して何回負けたとしても、「もう1回」と言って、もう一度戦いを挑んでもいい。そして、最後の1回だけ勝てれば、今までの負けは「その一勝のための糧」になって、失敗ではなくなる。後から、過去の苦しさに意味を付けることができる。

当たり前のことではあるし、「失敗は成功のもと」なんてありふれた名言ですが、そのときになって初めて、その言葉に対してとても実感が湧いたんですよね。

そして僕はそのときの経験を踏まえて、もう一度受験することにしました。そこまで絶望した経験があると、なんでもできるもので、何人かの先生のところに行って、「すいません。東大に2回落ちたんですけど、先生の目から見て自分のダメなところ・東大に合格できない弱点になっているであろうポイントを10個教えてもらえませんか。それ全部直します」と頭を下げました。

これはかなりつらくて、自分のダメなところや性格的な弱さと向き合うのは「しんどい」行為でした。

でも、一度どん底まで行くと、人間なんでもできるようになるもので、その指摘をしっかりとメモして、改善できるように頑張ろうという気持ちになりました。そういう経験を経て、僕はなんとか東大に合格することができたわけです。

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