「会社から逃げた」大手メーカー課長。次の仕事に選んだのは”ブルーベリー農家” なぜ”イチゴ農家”じゃなかったのか?

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また頭の回転もよくなることもわかっている。

もう10年以上前にNHKで放映していた番組の中で、「世界記憶力選手権」を取り上げていた。とにかく人間業とは思えないような記憶力のある人ばかりが集結していたが、そのチャンピオンが語っていたことを聞いて驚いた。

「ここまで記憶力をよくする秘訣はなんですか」の質問に対して、チャンピオンはこう答えた「毎日ブルーベリーを食べることです」と、これには本当に驚いた。

そのほか、日本人にはサプリメントの影響か「目に良い」ということが浸透しており、いずれにしろ、機能性はフルーツの中では最強といえるのではないか。

日本のブルーベリーは未開拓市場

魅力いっぱいのブルーベリーだが、決め手となったのは未知というか未開拓の市場だったことだ。

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ある説によれば、日本人はアメリカ人の1%ほどしかブルーベリーを食べていないといわれている。

アメリカでは日常的にブルーベリーを食べる。それはスーパーや果物屋に行ってみるとよくわかる。ブルーベリーの品揃えは日本と比べ物にならないくらい豊富だし、売り場面積も各段に広い。

現状では、日本の消費量はアメリカに比べれば極々わずかでしかないが、食がどんどん西洋化しているなかで、ブルーベリーの需要は限りなく増えていくと予想できる。

では、国内でのブルーベリーの生産量はどうかといえば、年々少しずつ増えているとはいえ、国産化率はわずか20%程度しかない。今後ブルーベリーの需要が高まるなかで、国産ブルーベリーの存在はますます貴重になるはずだ。

畔柳 茂樹 農業起業家 観光農園「ブルーベリーファームおかざき」代表

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くろやなぎ しげき / Shigeki Kuroyanagi

愛知県岡崎市生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。自動車部品最大手のデンソーに入社。40歳で事業企画課長に就任するもハードワークの日々に心身ともに疲弊して農業への転身を決意。2007年に45歳で年収1千万円の安定した生活を捨て独立し、観光農園「ブルーベリーファームおかざき」を開設。デンソー時代に培ったスキルを生かし、観光農園、無人栽培、ネット集客の仕組みを構築。ひと夏1万人が訪れる観光スポットとなり、年間60日余りの営業で会社員時代を大きく超える年収を実現。近年は、宮城・気仙沼での観光農園プロデュースによる被災地復興に取り組む。自身の体験に基づいた「成幸するブルーベリー農園講座」は参加者が延べ2000人を超え、この農園をモデルにしたブルーベリー観光農園が全国約100か所開園。著書に『最強の農起業!』(かんき出版)

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