「もしルルとララが新宿でスナックを始めたら?」、作者・あんびるやすこさんが妄想する「大人になった」主人公の物語

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ルルとララシリーズ
今年で20周年を迎える人気の児童書『ルルとララ』シリーズ(写真:岩崎書店)
あんびるやすこさん作「ルルとララ」シリーズは、今年で20周年! 昨年発売された最新刊『ルルとララのかみかみグミ』まで28作が発表されています。
「ルルとララ」はメープル通りにお菓子屋さんを開店した小学生の女の子が、お菓子作りを通して周囲と交流していくお話。髪の毛をツインテールにした心配症の「ルル」と、髪の毛をお団子にした楽天家の「ララ」。カップケーキやチョコレート、ホットケーキなど、簡単でかわいいお菓子の作り方も紹介されています。
小学生の頃に愛読していた、という人が大人になっていることもあるでしょう。同じように、作者のあんびるやすこさんは、キャラクター・ルルとララが、大人になった後のサイドストーリーを妄想。
もしもルルとララがスナックを始めたら……。あんびるさんが、大人も読みたくなるその後の話を考えました。大人も読みたくなる新たな児童書のススメです。
あんびるさんの記事を4回にわたって掲載しています。本記事は4回目です。
1回目:20周年の「ルルとララ」、人気作家あんびるやすこさん「親が買い渋るものより、親子で買いたくなる児童書を」。シニアにもおすすめの理由
2回目:累計380万部、20年続く児童書「なんでも魔女商会」「ルルとララ」ができるまで。子どもたちを夢中にさせる児童書とは?
3回目:児童書ベストセラー作家が語る「苦手があるのは、伸びしろがあるということ」、親の小言より読書のススメ。「なんでも魔女商会」おすすめ4冊

ちょっと疲れ気味の20代が読みたくなる続編

私の手がけたシリーズに「ルルとララ」という作品があって、これはちょうど絵本から児童書へ移行する時期に読む本として制作したものです。小学生の女の子が、お菓子作りを通して苦手を克服したり、森の動物たちの悩みを解決してあげたりするお話です。

このルルとララが大人になって、お菓子屋さんに代わってスナックを開いたらどうなるかなと思ったことがあります。読者が成長して一般書なども読むようになって、人生の中で酸いも甘いも体験するようになった頃、ちょっと疲れ気味の20代になったときに、「ルルとララ」のスナックの本があったらおもしろいでしょう?

ルルは優しくて癒やしてくれるっていう感じの女の子なんですが、ちょっとのんびりしたところがあるんです。だから大人になってもなかなか自分の気持ちをはっきり主張できなくて、まだ結婚はしていないんです。

ララは積極的な生き方をしていて、自分の主張を繰り広げることが自立と感じている子。でも時々、壁にぶつかってしまう。だからもう結婚して子どもも産んだけれど、離婚して出戻ってきている設定です。

あんびるやすこさん
「ルルとララが大人になったら…」、楽しそうに語るあんびるやすこさん(写真:岩崎書店)
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